「GRカローラ モリゾウエディション」は、マスタードライバーのモリゾウ氏自らが試作車のハンドルを握り、専用パーツを吟味して作り上げた特別仕様車であり、台数限定での発売
GRカローラ開発は、マスタードライバーのモリゾウ氏を中心に、プロドライバー、社内の評価ドライバー、エンジニア、メカニックが一丸となって、様々な道で走り込みを実施していった
モリゾウエディションでは「究極」を求めるため、前述したように最大トルクを400Nmにまで向上させている
前後フェンダーのふくらみが、只者ならぬ雰囲気を醸し出している
リアセクションも大迫力。特にリアフェンダーのふくらみは、GRカローラの最大の特徴だ
GRの車両のなかで最もロングホイールベース(2640mm)も手伝って、安定志向な車両挙動をイメージしがちだが、GRカローラRZは、そうした立ち位置は狙ってはいない
フロントボンネットに2か所空いたエアダクトは、普段は埃やゴミの侵入を防ぐため、内側にプラスチックカバーを付けている(つけたままでも機能する)が、スポーツ走行時にはカンタンに取り外せるので、冷却性能を高めることもできる
リアバンパーにある2カ所のスリットは、空気が車両後方に抜けるのを妨げるパラシュート効果を抑制するための穴
ドアトリムオーナメントやインストルメントパネルなどへは、鋳物ブラック塗装を施し、ステアリングホイールやコンソールには、高性能スポーツカーに多くみられる、上質なウルトラスエード表皮を採用
6速マニュアルトランスミッションも、GRカローラRZとはセッティングを変えており、(GRカローラRZに対して)ディファレンシャルギアのローギアード化と、1~3速のクロスギアレシオ化により、動力性能の向上と、気持ちのよいギアのつながりを実現
GRのオーナメント
身体全体をホールドする専用セミバケットシートを採用
後席スペースはやや狭いが、5ドアハッチとしての実用性は高い
先進運転支援技術も用意されている
GRロゴの入ったフロントシート
後席シートバックが取り外されたモリゾウエディション。約30kgの軽量化となった
空いた後席スペースには、タイヤ4本を積載できるようなレイアウトとなっている。サーキットでタイヤを交換するシチュエーションを想定しているそうだ
荷室下のエリア。12Vバッテリーも確認できる
フロントグリルの奥にみえる大型ラジエター
フロントバンパーサイドには、ドラッグ低減のための空気が抜ける穴も配置される
フロントバンパー左サイド
フロントフェンダー後方には、エンジンルーム内の廃熱用のホールが空いている
GR-FOURのマークが眩しい
モリゾウエディションのサイン入りのフロントガラス
ボンネットに空いたふたつのエンジン廃熱用エアダクト
3本出しのマフラー。弁付きで通常走行時は静かに、レーシング走行中には全開してパフォーマンスがアップする
モリゾウエディションのリアバンパー
ルーフは軽量カーボン製
「究極」を求めて最大トルクを400Nmにまで向上したモリゾウエディションのエンジン
匠によって一基ずつ組み立てられていることの証であるSHIMOYAMAマーク
GRカローラRZ比で10mm拡幅をしたミシュランのハイグリップタイヤ(245/40R18 パイロットスポーツCUP2)を採用
足回りには高性能なモノチューブアブソーバーを奢った
GRカローラのチーフエンジニア坂本尚之氏(右)と、GRカローラエンジン・水素カローラエンジン開発担当の山成健司氏(左)
GRカローラRZは、GRヤリスにも搭載されている1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジンを強化した、最高出力224kW(304ps)/6500rpm、最大トルク370Nm/3000-5550rpmのエンジンを搭載しているが、モリゾウエディションは、そこからさらに最大トルクをプラス8%、400Nm/3250-4600rpmにまで引き上げている