エアーの装備充実化を急げ! ステップワゴンがノア/ヴォクシーに勝つための5つの条件とは!?

■新型ステップワゴンは車内の解放感がキモ!! 3列目シートはノアヴォクより広かった

 ステップワゴンのライバル車は、ノア&ヴォクシーとセレナだ。とくに新型車のノア&ヴォクシーは強敵になる。衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、快適装備、シートアレンジ、ハイブリッドの燃費を大幅に進化させ、この分野ではステップワゴンは叶わない。

 そこでステップワゴンは、ノア&ヴォクシーに勝てる特徴を効果的に訴求したい。まずは車内の開放感だ。ステップワゴンは外観が水平基調で、インパネの上面も平らに仕上げた。そのために後席を含めて視界が優れ、周囲を見やすいのだ。

 居住空間もノア&ヴォクシーに比べて少し広い。身長170cmの大人6名が乗車して、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ2つ分に調節すると、3列目に座る乗員の膝先空間は、ノア&ヴォクシーが握りコブシ1つ半であるが、ステップワゴンは2つ分。3列目の座り心地も、ステップワゴンが少し柔軟で快適に造り込んでいる。

ステップワゴンとノア&ヴォクシーの3列目シートを比べると居住空間が少し広くなっている
ステップワゴンとノア&ヴォクシーの3列目シートを比べると居住空間が少し広くなっている

 運転感覚は、ハイブリッドのe:HEVに注目したい。モーター駆動が基本だから、加速が滑らかでノイズも小さい。新型のe:HEVは制御も見直され、モーター駆動時でも、走行状態とエンジン回転数を、燃費効率が下がらない範囲で同期させた。運転感覚も自然な印象だ。ステップワゴンはこれらのノア&ヴォクシーに勝てる特徴を分かりやすくアピールしたい。

■穏やかフェイスのエアーが超重要!! 反面装備の充実化が急務

 新型ステップワゴンのコンセプトは、ミニバンの広い室内を生かした「安心と自由」で、リラックスして使えるクルマを目指した。そうなると主力グレードも、フロントマスクが穏やかで、明るいグレーの内装色を選べるエアーだが、実際はそうならない。

 エアーの装備は、外観が精悍なスパーダに劣るからだ。後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットインフォメーション、曲がる方向を照らすアクティブコーナリングライト、テールゲートの電動開閉機能、セパレートタイプの2列目シートに装着されるオットマンなどがエアーでは省かれてしまう。

 開発者は「開発の初期段階では、エアーとスパーダに差を付けることは考えていなかった」というが、エアーはボディ後部の形状が異なるために、ブランドスポットインフォメーションを装着できず、価格を安く抑えることも考えて装備に違いが生じているのだ。

 しかし「フロントマスクが怖いミニバンには乗りたくない」と考えるユーザーにとって、ステップワゴンのエアーは大切な選択肢だ。ノア&ヴォクシーや今後の登場する新型セレナに対抗する上でも、重要なグレードになる。

 そして大切な家族を同乗させるミニバンでは、安全装備は妥協できない。ブラインドスポットインフォメーションやアクティブコーナリングライトをエアーに用意することは、ステップワゴンの売れ行きを伸ばす対策になり得る。早急に対応すべきだ。

■フリードで大人気のSUVモデル「クロスター」をステップワゴンに設定すべし

 今はさまざまなカテゴリーで、SUV風の車種が人気を得ている。ホンダでもフリードやフィットにクロスターを用意しており、同様のグレードをステップワゴンにも加えたい。

 特にミニバンでは、自転車やアウトドアグッズを積む機会が多い。シートの撥水処理と、荷室の床や側面に汚れを落としやすい加工を施したタイプが欲しい。

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