■今こそN-BOXとフリードの販売を控えるとき!? ステップワゴンのブランド化が重要
今はN-BOXの人気が高く、2022年1~4月に国内で販売されたホンダ車の38%を占めた。そこにN-WGNなどを加えた軽自動車全体では56%にまで達する。コンパクトなフィット、フリード、ヴェゼルの3車種も加えると、国内で売られたホンダ車の88%を占めてしまう。ほかのホンダ車は、すべて残りの12%に含まる。
その結果、ホンダのブランドイメージもコンパクト指向になり、いわばスズキに近付いた。「ホンダのミニバン」でイメージされるのは、比較的若いユーザーにとってはフリードで、ステップワゴンではない。近年の登録台数を見ても、フリードが圧倒的に多いのだ。
そこで今後の販売促進では、N-BOXやフリードを意識的に抑え、ステップワゴンを売り込む必要がある。漠然と売ると、N-BOXやフリードに顧客を吸収されてしまうからだ。
またユーザーのニーズに応じて、フリードからステップワゴンへ上級移行させたり、生産を終えたオデッセイのユーザーをステップワゴンスパーダプレミアムラインに乗り替えさせる導線も積極的に整えるべきだ。
■待ちたくない人必見!! ノア/ヴォクシーより1カ月も納期が早いゾ
販売店にステップワゴンの納期を尋ねると「ターボが約5か月、e:HEVは6か月」という。ノア&ヴォクシーは「ノーマルエンジンが7か月、ハイブリッドは9か月に達する」とのことだ。つまりノア&ヴォクシーは受注が好調だが、パーツの供給が滞って納期は遅延している。ステップワゴンは納期の短さをアピールして、積極的に売り込むことを考えたい。
■先代は穏やか顔からイカツイデザインに……新型ステップワゴンは初志貫徹を!!
最近のステップワゴンは、デザインの大人しいフロントマスクで登場することが多い。理由を開発者に尋ねると「他社のミニバンには目立ち度の強い派手なデザインが多いから、ステップワゴンは個性を追求した」と返答される。
ところがマイナーチェンジを受けると、顔立ちが派手に変わる。先代型も丸みのある大人しい顔立ちだったスパーダが、大きなメッキグリルを装着して、ハイブリッドをスパーダのみに搭載した。開発者に理由を尋ねると「売れなかったからデザインを変更した」と返答された。
新型ステップワゴンは、車両のコンセプトに基づいて、リラックスできる穏やかなデザインを採用した。今後のマイナーチェンジで、フロントマスクを先代/後期型のスパーダのように変更したら、せっかくのコンセプトが台無しになる。新型ステップワゴンの売れ行きを安定して保つには、諦めないことが大切だ。
【画像ギャラリー】確かにノアヴォクより広い!! ステップワゴンの3列目がヤバい(12枚)画像ギャラリー
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