【プリウス RAV4 スープラ カローラで準備着々】トヨタ秘蔵戦略「GR」展開情報いまわかること全部

 Gazoo Racingはトヨタのモータースポーツ活動を担っているだけでなく、新車の開発にも積極的にかかわっている。

 Gazoo Racingが手掛けたモデルは略してGRという名称が与えられ、ノーマルモデルに比べてスポーティに仕立てられている。

 そのGRモデルにはヒエラルキーが存在する。

 その頂点に君臨するのがGRMN(MN=マイスター・オブ・ニュルブルクリンク)、エンジンなどにも手を入れて本格的なチューニングが施されたGR、ベーシックなスポーツモデルのGRスポーツの3タイプが用意され、車種によって選別されている。

 GRモデルの設定に積極的なトヨタのGR戦略について考察していく。

文:遠藤徹/写真:TOYOTA、ベストカー編集部

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GRはGazoo Racingが独自に開発

オートサロン2020で初公開されたGRヤリスは発表後2週間の1月23日の時点で約2000台の先行予約が入っていて、GR最大のヒットモデルとなっている

 トヨタは車種整理を進めるいっぽうで、既存モデルへのスポーツモデルのGRの設定を積極的に展開していく方針を出している。

 トヨタは製品を軸としたカンパニー制をとっていて、Gazoo Racingもトヨタの1セクションではなく新カンパニーという位置づけで、トヨタの新車戦略とはリンクしているが車両の開発は独自に進めている。ただし、市販車のデビュー時期とGRモデルの発売順番はリンクしていない。

 東京オートサロン2020では4WDターボのGRヤリスを公開したのを皮切りに、2020年もGRモデルが投入されるが、個別に見ていきたい。

プリウスGRスポーツ

 プリウスPHVにはGRスポーツが設定されているが、本家プリウスにはいまだにGRスポーツは設定されていない。その理由はデビュー時のエクステリアデザインが不評だったためとも言われていた。

 そのプリウスは2018年12月に大掛かりなデザイン変更を行ったことでGRスポーツの設定の準備は整い、後はいつ発売するだけの状態にあるようだ。

2018年12月のビッグマイチェンで不評だったエクステリアに手を入れ好評。待望のGRスポーツは若干発売が遅れているが、夏までにはデビューする可能性が高い

 マイチェンジの情報では、ビッグマイチェンの1年後に追加予定となっていたが、2020年1月の段階でまだ登場していない。

 その後4月デビューが有力視されていたものの、2020年1月中旬時点で販社には情報が入っていないため、発売時期は遅れているようだ。

カローラスポーツGRスポーツ

 カローラスポーツは欧州ではカローラハッチバックという車名で販売されていて、2020年1月から待望のGRスポーツを追加し、販売を開始している。

 エンジンには手を入れず、ボディ補強、足回りの強化というGRスポーツの流儀に沿ったチューニングが施されている。

 エクステリアではダーククロムのフロントロアグリル、専用デザインの5本ダブルスポークアルミホイールを採用してノーマルモデルと差別化している。

 カローラスポーツは日本独自のサイズとしたカローラセダン&ツーリングと違いグローバルで共通のため、日本仕様に変更するだけとなる。

2020年1月から欧州で販売を開始したカローラスポーツGRスポーツ。大きく口を開けたようなバンパーが大迫力でノーマルと一線を画す

 日本導入時期についてはマーケティングが絡んでくるため、カローラスポーツがデビューして丸2年となる2020年6月が有力だと思われる。

 そのいっぽうでカローラスポーツはカローラセダン&ツーリングの登場に合わせて改良されたため、それから1年後となる2020年9月より前に出ることはないだろう、という販売会社もある。

スープラGRMN

2019年5月にデビューしたGRスープラはGRのグローバルカーの第1弾。ほかのトヨタ車と違い、市販モデルそのものをGRが開発を進めた

 2029年5月に17年ぶりに復活登場となったGRスープラは、GR+車名が示すとおり、GRシリーズの初のグローバルモデルとしてほかのトヨタ車とは差別化されている。

 つまりノーマルのスープラはGRが開発を手掛けたモデルであるということで、更なるチューニングが施されたモデルは、頂点に君臨するGRMNとなる。

 GRMNだけにエンジン、足回り、ボディ、エクステリアのすべてに手が入れられ、340psの3L、直6ターボエンジンは400ps程度までパワーアップされるという。

 当然ながらカーボンなどの素材を多用して大幅な軽量化も行われる。

 2021年のデビューが有力視されているが、2020年中に姿を現わす可能性が高くなっているようだ。

 スープラが話題になったのはデビュー直後くらいですでに存在感が薄くなっていることは否めないため、トヨタとしてもテコ入れとしてGRMNを早期に公開することは充分に考えられる。

2020年中に公開される可能性が高まっているスープラGRMN。400ps近くまでパワーアップされ、軽量化、ボディ補強、サスペンション強化が施される

【編集部注】

 東京オートサロン2020でヤリスを公開したと同時に、友山茂樹Gazoo RacingカンパニープレジデントがGRスーパースポーツの市販についても言及。

 トヨタは2020-2021シーズンのWECにGRスーパースポーツをベースにしたマシンで参戦することをすでに表明している。

 トヨタが参戦するハイパーカークラスは、市販車で参戦する場合にはホモロゲ取得のために20台の販売が義務付けられるが、プロトタイプでの参戦の場合は販売の義務がない。

1億円オーバーが確実視されているGRスーパースポーツの登場は2021年以降。写真はプロトタイプで、これをベースにしたマシンでWECに参戦

 早期の市販車の公開に期待がかかるが、トヨタは少なくとも参戦初年度はプロトタイプでの参戦となるため、GRスーパースポーツの市販開始は早くても2021年ということになるだろう。

 GRスーパースポーツについては情報が入り次第お届けするので続報にこうご期待!!

RAV4 GRスポーツ

 販売絶好調のRAV4にもGRスポーツを設定すべく開発が進められているという。RAV4は2種類のパワーユニットに3種類の4WDシステムを組み合わせるなど、オフロードや低μ路での走破性にかなりこだわりを持っている。

 開発中のGRスポーツは、この自慢のオフロード性能を多少犠牲にしても、オンロードでの走行性能の向上に主眼が置かれているという。

開口部の広いフロントバンパーはGRのアイデンティティでもありRAV4 GRスポーツでも採用されるはず。デビューはマイチェンに合わせて2022年か!?

 まだデザインなどは予想の段階だが、開口部の広いフロントバンパーの採用など、GRモデルに共通するフロントの処理が行われるだろう。エンジンはそのままながら、ローダウン、ボディ補強、足回りのチューニングが施されるのもGRの流儀のままだ。

 RAV4は2020年8月にPHVが追加される予定となっていて、GRが2020年中に発売されることはない。

 GRスポーツの発売時期は2021年が有力だが、SUVのC-HRが2019年のマイチェンジに追加したのと同様にマイチェンが予定される2022年となる可能性も充分にあるだろう。

C-HRはスポーティイメージが強かったため早期のGRスポーツの登場に期待がかかったが、実際はデビューから約3年のマイチェンジに追加された

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