カー用品はいろいろな新製品が登場しては廃れていくの繰り返し。トレンドもあり、当然新しいものに淘汰されるケースも少なくない。
そんななか、デビューとともに衝撃を与え、クルマ界、ユーザーの意識を一変させた名品についてスポットを当てていく。
文:永田恵一/写真:PIONEER、AMAZON、錦之堂、ベストカー編集部
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カーナビゲーション:パイオニアAVIC-1
今やクルマにあって当たり前になったカーナビゲーション(カーナビ)の元祖と言えるのが、1991年に世界初の市販GPSカーナビとして登場したパイオニアのAVIC-1だ。
ちなみに世界初のメーカー純正品としては、1990年にマツダと三菱電機が共同開発したGPSカーナビがユーノスコスモに搭載された。
AVIC-1は人工衛星からの電波で誘導することから「サテライト・クルージング・システム」と命名され、当時F1のフェラーリチームに乗っていたジャン・アレジ氏が出演したCMキャッチコピーの「道は星に聞く」を覚えている人も多いだろう。
AVIC-1は自車位置を地図上に表示するだけで、地図スクロール機能もなければ、目的地探索、ルート探索、ルート案内といったカーナビとしての基礎的な機能すら備えていなかった。スケールの切り替えも4段階と今から考えればかなりチープだ。
しかも、当時は人工衛星の数が少なかったため、カーナビとして使えるのが1日に数時間に限定されるなど、今から考えればウソのよう。
地図データも4枚のCD-ROMに分割収納されていて、地域によって切り替えるなど、ある意味不便極まりないものだった。
価格はフルセットで当時50万円程度と高額だったため、一般ユーザーが購入の対象になるものではなかった。
実際に商業的には成功したとは言えないのかもしれないが、GPSカーナビの存在をユーザーに認知させた功績は偉大だ。
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