スクープ! ヤマハのスーパースポーツ・YZF-Rシリーズに久しぶりのニューモデルが登場しそうだ。688ccの排気量からネーミングはYZF-R7と考えるのが順当だが、外観はYZF-R6に近そう。R7もR6も現在は発売されていない過去のモデルで、その空白を埋める待望のミドルクラスだ。
近年、スーパースポーツは1000ccモデルに比重が傾いているが、そこに新たに提案されるミドルクラスに勝算はあるのか? マシンの具体像とともに探ってみたい。
文/市本行平、CG/SHIN GRAPHIC、写真/YAMAHA、APRILIA
【画像ギャラリー】新型YZF-R7と懐かしの旧YZF-R7に隔世の感あり
エンジンは2気筒! これまでなかったお手軽スペック、お手頃価格の大型スポーツモデルだ
2021年にヤマハがYZF-R7を出すという情報をキャッチ。YZF-R7と言えば、1999年に500台限定で発売されたレース対応のホモロゲーションモデルがあった。ところが、来年登場するであろう新型YZF-R7はかつてのガチレースモデルに対して真逆の存在だという。
外観こそYZF-R6似のスーパースポーツだが、中身はスポーツネイキッドのMT-07なのだ。つまり、新型YZF-R7は鉄パイプフレームに並列2気筒エンジンを搭載したMT-07をフルカウルで包んだモデルで、これまでありそうでなかったお手軽スポーツモデルなのである。
今なぜこのようなモデルが登場するのかというと、まずガチモデルの価格が高騰してしまっている現実がある。例えば、新型YZF-R7と同じ排気量帯のYZF-R6(600cc)は2020年型が約160万円。これは、10年前の40万円高で当時のYZF-R1(1000cc)と同じ価格だ。
また、現行のYZF-R1について言えば、標準グレードで約236万円、上級グレードは約320万円というプライスにまで上昇。しかも性能はひと昔前のグランプリマシン並みと言えるもので、技量や経済力で乗り手をかなり選ぶものになってしまっている。
それだけに、大型YZF-Rシリーズにエントリーしやすいモデルが必要となっており、新型YZF-R7の価格は100万円以下と比較的リーズナブルなものになると予想される。性能面でも一般ライダーにとっては必要十分なパワーを発揮し、シャーシもストリートでスポーティな走りを楽しむのに不足ないレベルと言える。
さらに新型R7は、軽量でコンパクトなことから乗り手の体格を選ばず、多くのライダーに受け入れられるだろう。それでいて本格的なスーパースポーツスタイルを実現しているとなれば、人気モデルになるのは間違いないだろう。
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