2021年1月、フランスの自動車メーカー プジョーのSUVモデル「3008」がモデルチェンジ。
既存ラインナップ「アリュール」「GTライン」に加え、初のプラグインハイブリッド(PHEV)モデルである「GT HYBRID 4」が設定された。
プジョー全体としても初となるPHEVモデル「GT HYBRID 4」と、従来から定評のあるクリーンディーゼルモデル「GT BlueHDi」の2台に自動車評論家 松田秀士氏が試乗!
プジョー初のPHEV、その完成度に驚く!!!
※本稿は2021年4月のものです
文/松田秀士 写真/ベストカー編集部 撮影/平野学
初出:『ベストカー』 2021年5月26日号
【画像ギャラリー】想像以上の完成度!!! プジョー3008の試乗の様子をギャラリーでチェック!!!
■エクステリア&インテリアはほぼ同じ しかし驚くほどの進化が
プジョー初となるPHEVの「3008 HYBRID 4」。200ps/300Nmの2L、直4ターボエンジンに、前110ps/後112psという2基のモーターを組み合わせたモーター4WDで武装しての登場だ。
実はプジョー、トヨタに次いで世界で2番目にCO2排出量が少ない自動車メーカーなのだが、ここにきて一気に電動化でCAFEの基準をクリアする目論見か。
走り出して感じるのはリアモーターのパワーだ。エネルギーモニターにも表示されるが発進時や加速時に頻繁にリアモーターが駆動する。
また減速時にもリアモーターが回生する。ちょっとしたFR四駆のイメージだ。
13.2kWhのリチウムイオンバッテリーが空の時は湿式多板クラッチを採用した8速AT内(アイシン製)にある前モーターが発電し駆動も行う。またリアモーターも積極的に駆動も回生も行う。
ドライブモードは4WD、HYBRID、SPORT、ELECTRIC(モーターのみでの走行)の4つが用意されている。各モードに驚くほど細かな前後駆動と回生制御を行っていた。
アクセルを踏み込めばエンジン+前後モーター加速はリニアで強力!
リアにサブフレームを擁したマルチリンクサスは乗り心地とコーナリングを両立しながら高い路面ホールド性を発揮している。
前後荷重配分と駆動によりハンドリングは安定感バツグンだった。
世界的電動化の流れを受けてのPHEV合戦勃発! すでに日欧合わせて競合車は5車種に及ぶ。
競合となる筆頭はボルボXC40だろう。11kWhのバッテリーでFFの駆動方式で、エンジン180ps/モーター60psのスペック。
価格も649万円で、コスパも実力も「HYBRID4」が上と言えるだろう。
脅威となるのはトヨタRAV4 PHV。エンジンパワーと4WDで重要なリアモーターパワーはHYBRID4が上回る。ただし航続距離は18kWhバッテリーがモノを言い、価格も30万円ほど安いRAV4だ。
そしてもう1台、圧倒的に低価格で急速充電も可能な三菱エクリプスクロスPHEVもライバルとなる。RAV4もHYBRID4も急速充電はない。
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