東京五輪を縁の下で支えるトヨタの底力と大会ボランティアの事故

東京五輪を縁の下で支えるトヨタの底力と大会ボランティアの事故

 コロナ・パンデミックで開催してからも「是か非か」で世論を賑わせている東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会。文字通りの紆余曲折があった開会式も無事に終わり、無観客となってしまった会場では、各種競技で日本選手団のメダル獲得が日々報道されている。

 大会の最高位スポンサーであるトヨタは、コロナ禍の情勢やオリンピック開催についてのイメージ低下などを鑑みて、オリンピック関連のテレビCM取りやめ、豊田章男社長も開会式に出席しなかった。

 その一方で大会の関係者輸送などでトヨタが提供している車両は約3700台もあり、昼夜を問わず選手や大会関係者の輸送に従事しており、まさに縁の下を支えている存在だ。今回はそんな、同大会でのトヨタのクルマの活躍に注目してみた。

文/有村拓真
写真/有村拓真、TOYOTA

【画像ギャラリー】RAV4 プリウスPHV センチュリー……東京五輪をサポートするトヨタ車たち


■東京オリンピックの聖火リレーを先導したトヨタ車

聖火リレーの先導車としてRAV4やノアが活躍した(筆者撮影)
聖火リレーの先導車としてRAV4やノアが活躍した(筆者撮影)

 大会開会式からさかのぼること約4か月前の3月25日、福島県からスタートし、47都道府県を巡った聖火リレーでは、リレーの車列にもトヨタ車が数多く編成されて円滑な競技支援を行っていた。基本的な編成はリレー開始広報を告げる屋根にスピーカーの付いたRAV4やノアが先行を務め、各車には五輪や聖火にちなんだ特徴的なラッピングが施されていた。

 リレー車列はコカ・コーラやNTTなど大会スポンサー各社のトラックなどが続き、聖火リレー走者が登場する。聖火リレー走者の後方にはセンチュリーが走行していたが、これには各地の警察本部の警備担当者や大会運営担当者が乗車しており、状況を逐一警察本部や大会本部などへ伝達している様子であった。

大会の警備関係者が乗車するセンチュリー。聖火ランナーの後ろを走行する。ボディカラーはオリンピックにちなんだ「精華」(せいか)
大会の警備関係者が乗車するセンチュリー。聖火ランナーの後ろを走行する。ボディカラーはオリンピックにちなんだ「精華」(せいか)

 ボディーカラーはレイディエントシルバーメタリック(精華:せいか)であり、「聖火」とかけたカラーチョイスだったのかもしれない。聖火リレーは通常、県をまたぐとリレー参加車両がしばしば変更されていたが、センチュリーに関しては同一個体が全国各地で活躍していたので、居住性や耐久性なども考慮してこの車種が選定されたのかもしれない。

 他にもウェルキャブ仕様(トヨタの車いすなどが乗車できる福祉車両の商標)のハイエースなども登場し、聖火ランナーに応じたサポート体制を構築していたのが印象的であった。リレー参加者は基本的に車列最後尾のコースターに他のランナーらと乗車していた。

次ページは : ■大会関係者の輸送に大活躍!

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