自動車教習所を卒業後、運転免許試験場での学科をクリアすれば、晴れてクルマを運転できるようになる。それは運転の基礎と必須となる知識を身に着けたことを意味するが、いざ公道デビューしてみると、様々な初めてを経験することになる。ドライバー本人も不安だが、それは送り出す親御さんも同様。いや、それ以上だろう。
そんな初心者ドライバーの日常の安全運転を願い、クルマ好き親父が立ち上がった。初心者ドライバーとなった息子のために用意した運転講習会とは、一体どんなものだったのか。筆者も参加し、その内容と狙いを取材した。
文/大音 安弘、写真/中里慎一郎、
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初心者向け運転講習会がない現実
運転スキルの上達を目指し、クルマ好きが参加することも多いクローズドコースでの運転講習会は、テクニックやタイムの向上が主な目的だが、それは同時に自身の運転技術を見直す機会にもなり、熟練ドライバーであっても気づきや学びも多い。それが日常での安全運転の向上にも繋がっている。しかし、そのレッスン内容は、ある程度、運転に慣れたドライバーを対象としているのも事実だ。
免許取り立ての大学1年生の息子さんがいるベストカーclub特派員の鯰江晴一朗さんは、大のクルマ好き。だからこそ、ドライビングレッスンの意義も理解しているだけに、初心者である息子さんにも、レッスンを経験することで安全運転に繋げて欲しいと考えた。しかし、初心者向けのレッスンを探してみると、どこにも初心者に最適なものを見つけることが出来なかった。そこで自身が主催者となり、初心者向けのドライビングレッスンを開催することを決断。それが今回、9月のとある平日に南千葉サーキットで開催された運転講習会だ。
クルマ好き仲間が協力!
しかし、講習可能なミニサーキットを貸切、プロのドライバーを講師に招くとなると、それなりの費用が必要。さらに初回ということもあり、参加する初心者の数を集めることも難しい。そこで鯰江さんは、クルマ好き仲間の協力を仰いだ。運転好きの大人たち向けのドライビングレッスンを同時開催することで、初心者向けレッスンを抑えようと考えたのである。この提案にクルマ仲間たちも賛同し、無事、開催が実現した。
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