■新型ランクル300との違いは?
LX600と新型ランクル300は基本構造はほぼ同様で、先代との車重の軽減幅もどちらも約200kgと同等。ドアやボンネット、ルーフなどへのアルミ素材の採用なども共通だが、フロント回り、Cピラーやリアドアのサイドウインドウやリアゲートの形状は異なっている。
オフロード走破性も、6つのモードから選択できるマルチテレインセレクトも基本は同じ。電子制御のサスペンション、前後輪デフロックなどもランクルのGR SPORTに装着されているものと同様と思われる。
一番の違いはコクピットのデザインをはじめ、ランクル300にはない2列4座シートのVIPグレード、シートの革の材質やエアコンの精密制御なども含めた車内空間の質感だろう。
また12.3インチと7インチのデュアルディスプレイはLXのみで、ランクルには車両状態を示す7インチディスプレイは装着されない。
■気になる日本での発売時期と価格は?
日本における発売時期は2022年初頭が予定されているが、半導体不足や新型コロナウイルス関連のサプライチェーン混乱による直近の新型NXやランドクルーザーの納期の遅れを見ると、少し気持ちに余裕を持っておいたほうがいいかもしれない。
気になる価格については今回発表はなかったが、予想するのに2つの材料がある。1つはLXとランクルの価格差。先代LX570のプライスタグは約1140万円で、先代ランクルZXとの差440万円だったこと、新型ランクルZX(ガソリンエンジン)の価格が730万円であることだ。
そしてもう1つはライバル車の価格。北米でのライバル、キャデラックエスカレードは一番売れ筋の「スポーツ」で約9万8000ドル(約1100万円)、リンカーンナビゲーターは同じく「リザーブ」グレードで約9万1000ドル(約1020万円)のプライスタグが付いている。また日本でのライバル、メルセデス・ベンツのG350dの新車価格は1251万円。
これらを合わせて考えると、通常仕様のLX600の日本での価格は1200万円台半ばといったところではないだろうか。そしてランクルZXとGR SPORTの価格差は40万円なのでF SPORTは1300万円前後、VIPは1400万円台半ばになるのではなかろうか。
もしこれだけの性能・機能向上が図られているのに先代対比で100万円ほどしか高くならないのなら、それこそ大バーゲン。新型ランクルのように納車まで数年待つようなことになるかもしれない。
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