新車販売2位の実力車! 欠点まで味方に付けた!? ルーミーがメガヒットした理由


 2021年1~12月の新車販売台数をみると、1位のトヨタヤリス(21万2927台)、3位トヨタカローラ(11万865台)の両巨頭のなかに割って入るのが2位にランクインしたトヨタルーミーだ(13万4801台)。 

 ヤリスはヤリスハッチバックとヤリスクロス、GRヤリス、カローラもセダン、ツーリング、カローラクロスの合算となるが、ルーミーのボディタイプは標準車とカスタムのみ。兄弟車のダイハツトール(1万4780台)を合わせると14万9581台にも上る。

 さて、なぜこんなにルーミーがメガヒットしているのか?その理由を探っていこう。

文/渡辺陽一郎
写真/ベストカー編集部、ベストカーweb編集部、トヨタ、ダイハツ、SUBARU

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■日本の新車販売ランキングには様々なカラクリが存在する

 2021年に国内で新車として最も多く売られた車種はヤリスとされるが、日本自動車販売協会連合会が公表する台数には、コンパクトカーのヤリスに加えて、SUVのヤリスクロスとスポーツモデルのGRヤリスも含まれる。

 クルマを選ぶユーザーの視点で考えると、ヤリスとヤリスクロスは一般的には別の車種だろう。そこで2021年1~12月の1ヵ月平均登録台数を別々に算出すると、ヤリスが8455台、ヤリスクロスは8633台であった。

2021年度新車販売トップはトヨタ「ヤリス」しかしその内訳は「ヤリス」のほか、「ヤリスクロス」、「GRヤリス」も含むヤリスファミリーの合計である

 ヤリスとヤリスクロスを分割すると、販売ランキングの順位も変わる。国内販売の実質1位は、1ヵ月平均で1万5745台を販売したN-BOXだ。2位は1万1233台のルーミーで、3位は1万740台のスペーシアであった。

■新型ひしめく販売争いに古参「ルーミー」が常にランクインする理由とは??

 この実質トップ3車のなかで、特に注目されるのがルーミーだ。ダイハツがトヨタに供給する背の高いコンパクトカーで、ボディは標準タイプと外観の存在感を強めたカスタムがある。エンジンは直列3気筒1Lのノーマルタイプとターボだ。

2016年11月発売から5年経過しながらも常に国内販売台数で上位にランクイン。コンパクトなボディに広い室内、リーズナブルな価格ながら安全装備にも抜かりが無い・・売れる要素はそろっている

 ルーミーの発売は2016年11月だから、既に5年以上を経過する。このようなクルマが、N-BOXの次に多く売られ、スペーシアを上まわった。

■販売好調の理由は年齢を問わず幅広い客層に受け入れられたこと

 ルーミーの販売が好調な理由は、ボディサイズと天井の高さにある。全長は3700mm(標準ボディ)と短く、最小回転半径も4.6~4.7mに収まるから、混雑した街中でも運転しやすい。その一方で全高は1700mmを上まわり車内も広い。後席を格納すると大容量の荷室になり、自転車のような大きな荷物も積みやすい。

 しかも後席側のドアはスライド式だから、乗降性も良好だ。つまりルーミーは、軽自動車のN-BOXやスペーシアを小型車サイズに拡大したようなクルマになる。

 そしてN-BOXやスペーシアが、販売ランキングで上位に入ることからも分かる通り、いわゆるスーパーハイトワゴンは人気のカテゴリーだ。軽乗用車の場合、50%以上をこのタイプが占めており、ルーミーもコンパクトカーながらスーパーハイトワゴンだから、人気を高めることができた。

ルーミーのボディサイズ及びシート配置。3.7mちょっとの全長に2.1m超えの室内長と1.35mの室内高がもたらす驚異的な広さは軽自動車で培ったノウハウがいかんなく発揮された賜物だろう

 そしてルーミーを含めてスーパーハイトワゴンが人気を得た背景には、運転しやすいサイズ、広い室内、スライドドアの装着といった機能のほかに別の理由もある。それはミニバンで育った世代が今では大人に成長して、自分でクルマを選ぶようになり、スライドドア装着車を希望する傾向が強いことだ。

後席を利用する全て世代に優しいのが低床フロアと段差のない昇降口。ボディの構造上高いサイドシルの存在するヒンジドアでは実現困難なことをスライドドアで実現!

次ページは : ■実はミニバン世代も第2世代へ!ミニバン育ちはやはりミニバンを選ぶ⁉

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