最近では、クルマを選ぶ際に重要なファクターのひとつとなっている衝突安全性。年を追うごとに衝突安全性は進化しつつ続けており、ユーザーの関心度も高くなるいっぽうだ。
そんなクルマの衝突安全性の指標のひとつとなっているのが、国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が行っている市販車の安全性能を評価する試験、自動車アセスメント(JNCAP)だ。
その自動車アセスメントの2018年度前期の試験結果が公開された。公開された車種はトヨタカローラスポーツ、スバルフォレスター、ホンダN-VAN、マツダアテンザ、スズキソリオ/ソリオバンディット(デリカD:2、D:2カスタム)、三菱ekスペース/ekスペースカスタム(日産デイズルークスハイウェイスター)、トヨタカムリ(ダイハツアルティス)、スズキクロスビー、三菱エクリプスクロス、ホンダオデッセイの計11車種。
この試験結果で見えたものは? 最新車で一番安全性能に優れたクルマはどれだ?
文/ベストカー編集部 西村直人
写真/ベストカー編集部 独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)
初出/ベストカー2019年1月26日号
■衝突安全&予防安全評価の2018年前期試験を公開!!
TEXT/ベストカー編集部
新車を購入する時、安全なクルマを買いたいという人が年々増え続けている。安全なクルマを買いたいと思っている人の大事な指標となっているのが自動車アセスメントだ。
自動車アセスメントは1995年から実施されているが、当初は『衝突安全性能評価』だけだったが、2014年度からはこれに加えて衝突被害軽減ブレーキなどの『予防安全性能評価』の結果も公表されている。
まず、予防安全性能評価は、2018年度から評価項目に、
●「夜間対歩行者被害軽減ブレーキ(街灯あり)」
●「踏み間違い時加速抑制」
●「高機能前照灯」
この3つの機能の試験が新たに導入されたことが大きなポイントだ。これによって予防安全性能評価の得点は、これまでは対車両の被害軽減ブレーキ、対歩行者の被害軽減ブレーキ(昼間のみ)、車線逸脱抑制、後方視界情報という4つの評価を合計した79点が満点だったが、今回からは先の3つの評価が加わり、満点が126点になっている。
■2018年前期予防安全性能最高点を獲得したのはカローラスポーツ!
2018年度前期はこの全部で6つの項目(夜間の対歩行者被害軽減ブレーキは、対歩行者被害軽減ブレーキの評価内に含む)で評価した、乗用車8車種、軽自動車3車種、計11車種の試験結果が発表された。
その結果は下の表のとおり。最高点を獲得したのはカローラスポーツで122.4点。満点が前年度の79点から126点に増えたことで、予防安全性能の最高評価である「ASV++」(46点以上)は、2018年度からは「ASV+++」(86点以上)へとひとつ上の基準が加わり、最高ランクの「ASV+++」は、カローラスポーツやフォレスター、N-VAN(2モデル)、アテンザ、ソリオ、eKスペース/デイズルークスの7車種が獲得。そのほかの4車種は「ASV++」となった。
なお、特に注目された夜間対歩行者被害軽減ブレーキの試験結果は、カローラスポーツとN-VAN(2モデル)が満点の40点を獲得している。両車は衝突被害軽減ブレーキが夜間の歩行者に対応していることをウリにしており、今回の結果はその性能を証明したカタチだ。
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