【油温? 水温? 知らないマークもある…?】クルマの警告灯で一番危ないのはどれだ

 クルマのメーターパネルには異常の際に点く多数の警告灯があり、始動の際にチェックのため一瞬点灯する。警告灯は当然ながら異常があった際に点くもので、普段点灯することはない。

 クルマに付属する取扱説明書には点灯した際の意味や対処が記載されているが、取扱説明書をこと細かに読んでいる人は少ないだろう。

 そこで当記事ではクルマの警告灯の主な意味と対処を紹介するので、イザというときに慌てないための参考にしてほしい。

 警告灯の色は主に黄色と赤で、大まかには信号と同じように黄色は注意、赤が「早急な対応が必要」であることを意味している。

文:永田恵一/写真:TOYOTA、池之平昌信、中里慎一郎、ベストカーWeb編集部


ブレーキ警告灯

 パーキングブレーキの作動とブレーキ関係の異常を意味する。

 ブレーキ関係の異常には循環してないので減ることはほぼないブレーキオイルの不足、ハイブリッドカーや電気自動車ではモーターを使った回生ブレーキの異常、ブレーキペダルとブレーキシステムが機械的につながってない電子制御ブレーキシステムの異常が挙げられ、早急な対応が必要だ。

ブレーキトラブルは非常に危険なので、ブレーキ警告灯が点灯したら運転はNGと考えたほうがいい。それゆえ山道など突発した場所によってはかなり厄介
最近ではサイドブレーキ作動中のサインとブレーキの警告を分けているクルマも多いが、走行中にこのマークが点灯したら安全な場所にクルマを停止して対処すべし

 ただブレーキパッドが減るとそのぶんブレーキオイルのリザーバータンクの液面が下がり、それでブレーキ警告灯が点くことはある(その場合は常時点くのではなく、坂だと消えることが多い)。

 ブレーキパッドが減っているのが原因で警告灯が点く場合は直ちにブレーキが効かなくなることはないが、それでもブレーキパッドの寿命が近いのは事実なので、なるべく早くチェックしたい。

充電警告灯

 補機バッテリーとして使われる12Vバッテリーの充電不足などがあると点灯。

 12Vバッテリーの問題であれば交換や充電が対応となるが、年式が古い、走行距離が多いクルマだとオルタネーター(発電機)の異常で12Vバッテリーが充電されないこともあるので、いずれにせよ早急なチェックが必要だ。

バッテリーマークの警告灯はバッテリーそのもののトラブルの場合もあれば、発電系のトラブルのケースもある。修理費が高いのは発電系のトラブル

油圧警告灯

 エンジンオイルの圧力(油圧)が非常に低い時に点灯。

 油圧警告灯が点くのはエンジン内部の深刻なトラブルか、オイル漏れにより油量が著しく減っている可能性が高く、クルマを安全な場所に止め、エンジンを切り、助けを呼ぶ必要がある。

 しかし油圧警告灯が点いた時には残念ながらエンジンが大きなダメージを受け、深刻なトラブルとなっていることも少なくない。このため点くと一番怖いのは油圧警告灯といえるかもしれない。

永田氏がクルマの警告灯の中で最も危険なもののひとつ指摘するのが油圧警告灯だ。点灯した時点でエンジンがかなりのダメージを受けているケースが多いのも厄介だ

エンジン警告灯

 エンジンの各センサー類、エンジンコンピューター、現代のクルマでは電子制御となっておりアクセルペダルとシンクロするスロットルバルブの異常などの際に点灯。

 エンジン警告灯の点灯はいきなり自走できなくなることは少ないが、何らかの異常があることは確かなのでなるべく早いチェックが必要だ。

黄色に点灯した場合はセンサー系に異常があるケースが多い。いっぽう赤色に点灯した場合は速やかに安全な場所にクルマを停車して対処しよう

エアバッグ警告灯

 エアバックと衝突時にシートベルトをピンと引き乗員の移動量を減少させるシートベルトプリテンショナーに異常がある際、ハンドルをアフター品に交換した際の対処が不十分な場合に点灯することがある。

 自走不可になることはないが、なるべく早いチェックが必要だ。

エアバッグは安全装備ゆえ、その不具合が走行に影響するものではないが、この警告灯が点灯したら速やかに販売店、整備工場に相談すべき

ABS警告灯

 ABSか急ブレーキの際の踏力(踏む力)をアシストするブレーキアシストに異常がある際に点灯。

 とりあえず走行できることが多いが、ブレーキ関係だけに早急なチェックが必要だ。

ABS本体またはブレーキアシストになんらかのトラブルが発生している時に点灯する。黄色は要注意だが、赤色は安全のために走行を控えるべき

パワーステアリング警告灯

 現在主流となっている電動パワーステアリングに異常があった際に点灯。

 パワステが作動せずハンドルが非常に重いなどの異常はあるにせよ、ハンドルが効かなくなることは少ないので自走できることは多いが、万一のことがあると怖いので即助けを呼ぶか、早急なチェックが必要だ。

いろいろな警告灯が並んでいるが、左端に2個点灯している警告灯のうちの上がパワーステアリングの警告灯で常時点灯するようなら要相談

自動ブレーキの警告灯

 天候やセンサーの汚れといった作動環境により自動ブレーキが機能しない、自動ブレーキの異常の際に点灯。

 前者であれば作動環境が回復すれば消え、後者も異常ではあるが、通常走行は可能だ。しかし何らかの異常があるだけに、早急なチェックが必要だ。

スリップ警告灯

 トラクションコントロールを含むVSCなどと呼ばれる横滑り防止装置に異常がある際に点灯。

 通常走行は可能なことが多いが、イザという時に作動しないのはもちろん、誤作動の可能性もあるので、早急にチェックしたい。

 なお雪道などで横滑り防止装置が作動した際には点滅する。

スピードメーターの左上にあるのがスリップ警告灯で、タコメーターの右下にあるのがレーンキープアシスト、自動ブレーキ警告灯(写真はスバルレヴォーグ)

水温の警告灯

 最近のクルマは水温計がないことが増え、水温が低い時には警告灯が青く、水温が高い(=オーバーヒート時)には赤く点灯。

 クルマによっては排気ガスの熱を利用して暖機を早める排熱回収機の異常で点くこともある。

 青い点灯は水温が温まれば消えるが、なかなか消えない時は冷却水の流れをコントロールするサーモスタットの故障も考えられるのでチェックしたい。

 赤い点灯はオーバーヒートなので即クルマを止め、説明書を確認しながら対処が必要だ。また現代のクルマは通常の仕様で滅多にオーバーヒートすることはないので、赤い点灯が続くようなら早急なチェックが必要だ。

エンジン始動時に水温が暖まっていない状態では青色に点灯。通常はしばらく走行していると消えるが、赤色に点灯したままならオーバーヒートの警告となる

燃料残量警告灯、バッテリー残量警告灯

 エンジンが付いているクルマの燃料、電気自動車のバッテリーが残り少なくなった際に点灯。

 前者であれば燃料タンクの残り15%程度、後者の場合は航続距離の残りが20km程度になると点くことが多い。いずれにしても早急な給油、充電が必要だ。

 また状況によってはなかなかガソリンスタンドや充電施設が見つからないということもあるので、燃料もしくはバッテリーの残量はマメに確認し、困らないようにしたい。

燃料残量警告灯、バッテリー残量警告灯とも残り走れる距離が短くなったことをドライバーに警告。燃料漏れ、漏電よりもドライバーのうっかりが最大の要因

マスターウォーニング(ビックリマーク)

 何らかの警告灯とセットで点灯することが多く、確認を促すためのもの。点灯したらメーターパネルを慌てずに確認して欲しい。

ビジュアルも衝撃的でこの警告灯が点灯するとビックリするはず。何かのトラブルが複合しているケースもあり、慌てないことが一番大事

出力制限表示灯

 初代プリウスの初期型、電気自動車の日産リーフで通称カメマークと呼ばれるもので、出力制限され、スピードがいつもように出ない時に点灯する。原因としては以下のものが挙げられる。

・バッテリー残量が極端に少ない
・バッテリー温度が極端に低い、高い
・車両トラブルが起きている

 初代プリウスの初期型は現存台数が減り、主に注意が必要なのはリーフとなるが、バッテリー温度が低い場合以外はかなりのピンチなので、バッテリー残量が少ない場合には即充電、バッテリー温度が高い場合にはしばらくクルマを止めてバッテリー温度を下げるといった対処が必要だ。

初代プリウスは1997年にデビューし2019年時点で20年オーバーとなるがいまだに現役で走行しているクルマも多い。安心・安全に乗るためにバッテリーのケアは重要

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 クルマの警告灯にはさまざまな意味があり、点いた際にはまずは落ち着いて警戒しよう。

 また警告灯が点いた際に慌てないためにも一度自分のクルマの取扱説明書を読んでおくか、警告灯が点いた際には慌てずにクルマを止めたらまずは取扱説明書を読んで、警告灯が点いた理由と対処を確認して欲しい。

 クルマに限らず取扱説明書がある商品の場合は一度目を通しておく、困ったときにまず確認するというのは意外に重要なことである。

安心・安全にドライブするために警告灯のチェックを忘れずに。警告灯の点灯=なんらかのトラブルを抱えている、というサインなので見逃し厳禁

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