いよいよベスト3発表!
■3位:100年に一度の大変革期
この言葉自体は2017年頃から言われ出していたが、豊田章男トヨタ自動車社長および日本自動車会長が公の場で多く使用したことで広まった感がある。
繋がったり、自動になったり、共有されたり。ユーザーのクルマとの関わり方が変化して、自動車メーカーも大変な時代になった。
参考までに2019年12月19日に行なわれた日本自動車工業会の定例会見で日本自動車工業会会長の豊田章男会長の会見を紹介しておこう。
2007年の以来となる100万人超えの130万人を達成した東京モーターショー2019について、豊田会長は「目標をかかげた時に自信があったかと言われれば、自信も確信もなかったが、われわれが伝えたかったのは自動車業界だけでなく、多くの仲間と東京モーターショーを作らなければならないということだった」と述べ、モーターショーを作り直すという思いであったと説明した。
しかし、目標動員数を上回ったいっぽうで、「展示棟に入るための長い行列や会場間のバス不足などせっかくお越し頂いたお客様にご不便もかけてしまった」と、新たに生じた課題についての反省も述べた。
2019年を振り返り、「新しい時代の幕開けとなった年ですが、振り返ればたび重なる自然災害や、社会問題化する交通事故など、明るい気持ちばかりではいられない年でもありました。被災された方に、われわれに何ができるのか? 何をすべきか? 改めて深く考えさせられた1年であったような気がします」と振り返った。
「災害が起きた時、クルマの給電機能が役に立つ。ですが、実際に災害が起きた時、どこにどれだけあるのか? それを現場で使いこなせる人材はどれだけいたのか? 実は私自身もプラグインハイブリッドを持っていながら、そのクルマに給電機能が付いていたのか? どうしたら使えたのか? 実はわかっておりませんでした」
と、災害時に自動車が被災者の役に立つためには、電動車のさらなる普及だけでなく、使用する人間が機能を理解し、わかりやすく伝えられるようならなければならない、と現場で感じた反省点を挙げた。そして、より自動車が社会に容易に役立つような工夫を行なっていくことが必要だと語った。
もうひとつ2019年の社会問題となった交通事故に関しては、「交通事故ゼロを目指すこと、これも自動車に関わるすべての人に共通した願いだと思っています。事故ゼロに向けた技術はどこが先に出すという競争をする領域ではない。むしろ同じ思いを持って、協力しあってこそ本当に役に立つ技術がいち早くお届けできると考えております」と、事故ゼロに向けて技術開発は競争領域ではないという見解を示し、協力し合うべきものであるとの見解を示した。
2020年に向けては、「日本のモノづくりを守っていくために、税制にはさらに力を入れていきたい」と、自動車ユーザーの負担軽減に向けた取り組みを強化する考えを示した。2019年10月からの税制改正で、自動車税が軽減されるなどの措置が講じられたものの、「(ユーザーの負担は)まだ米国の30倍のレベルだ」と指摘した。
今後はCASE(コネクティッド、自動運転、シェアリング、電動化)の進展により、「CASEが進んでいけば所有だけでなく、利用活用とクルマの存在の幅は広がります。税制も抜本的な見直しを考えていかないといけません。2020年はそういう年にしたい」との考えを語った。
【どうなる日本自動車界!!!】自工会 豊田章男会長が激動の2019年を振り返る
■2位:踏み間違い
高齢ドライバーが関係する事故で多く聞かれた言葉。アクセルをブレーキと間違えて踏むことだが、ブレーキと思い込んでアクセルを踏むだけに被害が大きくなる傾向がある。
東京都をはじめとする公共団体が、後付けペダル踏み間違い装置の補助金を出すことでも話題になった。
2019年は、高齢者によるペダル踏み間違い装置による事故多発が社会問題になったのだから、政府や自動車メーカーが一体になってペダル踏み間違いによる事故防止問題を解決することが急務だ。
コメント
コメントの使い方