CR-X シティターボIIブルドッグ…ホンダの突き抜けたボーイズレーサーの魅力とは?

初代CR-Xの中古車価格はプレミアムに近い高値安定

1985年9月にマイナーチェンジが実施され、ヘッドランプが固定式に変更。写真は1986年に発売された後期型のCR-X Si F1 Special Edition(特別仕様車)
1985年9月にマイナーチェンジが実施され、ヘッドランプが固定式に変更。写真は1986年に発売された後期型のCR-X Si F1 Special Edition(特別仕様車)

 それではCR-Xを今、手に入れたいと思ったら、いくらで買えるのか? 中古車市場にどれだけの台数が流通して、価格や走行距離などを調べてみた。

 まずは初代バラードスポーツCR-Xから調べたのだが、たった3台しか流通していなかった。

■1985年式 Si 98万円(走行距離:11.3万km)
■1985年式 Si 128万円(走行距離:12.4万km)
■1986年式 Si 60万円(走行距離:21.7万km)

 さすがに、ここまで流通台数が少ないとは思わなかった。やはりボディの弱さや耐久性の乏しさが影響しているのだろうか。年式と走行距離を考えれば、かなりの高値といえるが、想像していたよりは高騰していなかった。

<strong>上の写真をクリックすると初代CR-Xの中古車情報が見られます!</strong>
上の写真をクリックすると初代CR-Xの中古車情報が見られます!

2代目サイバースポーツもさらに昇華

1987年9月に発売されたサイバースポーツCR₋X1.5i
1987年9月に発売されたサイバースポーツCR₋X1.5i
1989年9月に追加された2代目CR₋X SiRは1.6Lで160ps、車重1000kgという今ではとても考えられないスペックを誇っていた
1989年9月に追加された2代目CR₋X SiRは1.6Lで160ps、車重1000kgという今ではとても考えられないスペックを誇っていた

 1987年9月に発表された2代目となるサイバースポーツCR-X(1992年2月に販売終了)は、先代の魅力を継承したモデルといえる。

 ベースとなった4代目シビックから4輪ダブルウィッシュボーン式のサスペンションなどを受け継ぎ、先代からホイールベースを100mm延長して2300mmしたうえで、前後トレッドをそれぞれ50/40mm拡大するなど、シャシー性能向上を図った。

 さらに1989年9月に追加されたトップモデル「SiR」には、専用の14インチ(5.5J)アルミホイールと185/6014タイヤを設定するなど、性能向上を図っていた。

 さらに当時のホンダファンが心躍らせたのは、なんといっても可変バルブタイミング機構「VTEC」を得た排気量1.6LのB16A直4エンジンだ。

 “リッター100馬力”というスペックから、F1を闘うホンダのエンジン技術に直結するイメージを作り出す性能を備えていた。

■2代目CR-X エンジン主要諸元
●EF6型(1.5X):1.5L、D15B型、キャブレター、SOHC16バルブ、最高出力/最大トルク:105ps/13.2kgm。車両重量:820kg
●EF7型(Si):1.6L、ZC型、インジェクション(PGM-FI)、SOHC16バルブ、最高出力/最大トルク:130ps/14.7kgm、車両重量:880kg
●EF8型(SiR):1.6L、B16A型、インジェクション(PGM-FI)、DOHC16バルブ VTEC、最高出力/最大トルク:160ps/15.5kgm、車両重量:1000kg

■2代目CR-X Si 主要諸元
●全長×全幅×全高:3755×1675×1270mm
●ホイールベース:2300mm
●重量:880kg
●エンジン:ZC型直4DOHC
●排気量:1590cc
●最高出力:130ps/6800rpm
●最大トルク:14.7kgm/5700rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:185/60R14
●価格:149万8000円

最高価格250万円 高騰する2代目CR-X

空力特性を向上させるため(Cd値0.30)ボディ後端を断ち切ってコーダトロンカ形状のテールゲートにするとともに後方視界を確保するため、テールゲート垂直部にエクストラウインドウを設置
空力特性を向上させるため(Cd値0.30)ボディ後端を断ち切ってコーダトロンカ形状のテールゲートにするとともに後方視界を確保するため、テールゲート垂直部にエクストラウインドウを設置

 続いて2代目CR-Xの中古車相場を確認していこう。販売時期は1987年9月~1992年2月。

 新車価格は111万~225万円ながら、現在の中古車としての平均価格は143万円、価格帯は55万~250万円と意外に幅広いのは程度の差が大きいゆえだろう。

 次に、グレードごとに車両価格(万円)と走行距離(万km)を添えて紹介する。

■1.5X/平均価格:150万円、平均走行距離:7.6万km
在庫車の価格と走行距離/83万円(17.3万km)、219万円(4.3万km)、150万円(1.3万km)

■1.6Si/平均価格:125万円、平均走行距離:12万km
在庫車の価格と走行距離/120万円(15万㎞)、145万円(10.4万km)、120万円(10.3万km)、130万円(12.1万円)、110万円(12万km)

■1.6 SiR 平均価格:167万円、平均走行距離:12万km
在庫車の価格と走行距離/225万円(11.2万km)、120万円(15万km)、168万円(13.6万km)、78万円(14.7万km)、148万円(10.3万km)、 140万円(15万km)、159万円(8.2万km)、200万円(13.5万km)、179万円(11.5万km)、250万円(2.8万km)

 Siにいわゆる低走行距離のレア車両が見られたため、価格が上昇しているが、グレードごとの位置づけどおりに価格は上昇する。

 10万kmを超えても価格はそれなりに高止まっており、オリジナルのVTECを備えるSiRの人気は変わらない。

本格的なスポーツモデルにふさわしいSiRのバケットシート
本格的なスポーツモデルにふさわしいSiRのバケットシート
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次ページは : ブルドッグの名にふさわしいシティターボII

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