新型シエンタがいよいよ7月中旬にも発表発売し、6月中旬にも先行予約をスタートさせる方向でスケジュール調整をしている情報が入った。
さて、新型シエンタは現行モデルからどのように進化して、我々の前に現われるのか? 新型シエンタの今わかっている情報すべてお伝えしていこう。
文/遠藤徹
写真/ベストカー編集部、ベストカーweb編集部、トヨタ
■背が高めのBOX型ミニバンへ路線変更
新型シエンタは、現行のようなスタイリッシュで個性的なボディデザインから、やや丸みを帯びた背が高めのBOX型ミニバンに路線変更する。
現行モデルのようなヘッドランプやリアコンビランプから縦に入るブラック樹脂のオーナメントの特徴あるデザインはすっかり取り除かれ、すっきりしたプレーンなボディラインを採用する。現行モデルはフランス車を思わせるオシャレなデザインで大ヒットした。
プラットフォームはトヨタの次世代クルマ作りの考え方である「TNGA」による新開発の車台を採用。
ボディサイズは全4260×全幅1695×全高1695~1705mmで現行モデルに比べると全長、全幅は同じだが、全高を20mm引き上げることで、室内高も同程度に高く取り、居住空間を拡大させている。
ホイールベースは2750mm、トレッドは前後とも1480mmで現行モデルと同じ。乗車定員は2列シート5人乗りと3列シート6人乗り、7人乗りと、現行モデルと同様で両仕様とも同時に発売される。グレードは下からX、G、Zの3グレードとなる。
パワーユニットは従来の1.5L、直4から新開発の1.5L、直3のガソリンNA&同ハイブリッドを搭載する。ガソリンはヤリス、ハイブリッドはヤリスハイブリッドやアクアと同じである。
ハイブリッドの最高出力は91ps、最大トルク12.2kgmで従来モデルに比べると17ps/0.9kgm向上させている。ガソリンNAは120ps/14.8kgmで従来よりもかなり向上させている。駆動方式はガソリン車は2WDのみ、ハイブリッドは従来モデルは2WDのみだったが、新型は2WDに加え、4WD(E-Four)も設定する。
WLTCモード燃費は各部の改良と軽量化ボディ剛性の強化によってハイブリッドで従来モデルの23km/Lから26~27km/Lと格段に向上、ガソリンNAも1~2km/L改善させている。
安全、安心パッケージのトヨタセーフティセンス、利便性の向上など、現行アクアやノア/ヴォクシー並みの最新装備を標準ないしはオプションで選べるようになるなど装備は大幅に充実する。
2列目シートは80mmのスライド量でニールームを拡大。スイッチを押すだけで駐車操作を支援してくれるアドバンスパークをはじめ、プリクラッシュセーフティデバイスは検知機能が向上。ブラインドスポットモニター、パノラミックビューモニターもオプション設定する。
ディスプレイオーディオは、Xがレス仕様が標準、8インチをメーカーオプションで選ぶことができ、GとZは8インチが標準、新型ノア/ヴォクシーと同様の10.5インチのディスプレイオーディオプラスをメーカーオプションで選ぶことができる。また、これまで3~5年のナビ地図の自動更新を5年以上に延長することも可能にするよう改善する。
サイドのスライド開閉ドアは標準は電動パワースライドドアだが、足をフロア下に入れると自動で開く「ハンズフリーデュアルパワースライドドア」はZに標準、Gにオプション設定。
車両本体価格は上級シフト、安全、利便性を中心とした装備の充実などによるコストアップによって10万円程度の値上げになる見込みで、ガソリン車は190万円~、ハイブリッド車は230万円~。
また新型シエンタはアウトドアパッケージ、ファミリーパッケージ、フレンドリーパッケージ、コンフォートパッケージという4種類のパッケージオプションが設定されているのもポイント。
販売計画は月販1万台規模を目指すことになる。これまでライバルのホンダフリードに対しては先行される月が目立っていたが、次期型では大幅な商品力強化で大きく引き離す構えである。
トヨタブランドではルーミー(ダイハツからのOEN供給車)、カローラ、ヤリスなどが登録車の銘柄別ランキングでトップ争いを演じてきたが、今後はこれらに新型シエンタも割って入ることが予想される。
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