■3位:マツダNB型ロードスター(1998年~2005年)
いよいよ、ベスト3。まず3位は100万円以下のMT中古車が約92台流通しているマツダNB型ロードスター。1998年~2005年まで販売されたNB型ロードスターは、重量の重いリトラクタブルヘッドライトは軽量化やヨー慣性モーメント低減のため廃止。またソフトトップのリアウィンドウは初代のビニール製が、ガラス製へと変更され利便性が向上している。
搭載するエンジンは、最高出力145ps、最大トルク162Nmを発生する1.8L直列4気筒自然吸気と最高出力125ps、最大トルク142Nmを発生する1.6L直列4気筒自然吸気の2種類。組み合わされるトランスミッションは1.6L車が5速MT、1.8L車が6速MTとなっている。
中古車の平均価格は約78万円、価格帯は約15万~約435万円で、初代ロードスターがビンテージ化していることもあり、シリーズのなかで最も安く手に入るモデルだ。
約92台流通しているMT車の最安値は約45万円からとなっている。1.6L車が約37台、1.8L車が約55台と1.8L車のほうがMT車の比率が高くなっている。年式が進んでいるだけに、購入の際にはメンテナンス費用を確保して中古車を選びたい。
■2位:CR-Z(2010年~2017年)

いよいよ、2位。ここからは100万円以下のMT中古車の流通台数が100台以上となる。その第2位となったのは、約125台のホンダCR-Z。
2010年~2017年に販売されたCR-Zは元祖ハイブリッドスポーツカーだ。リアシートはあるものの、荷物置き場と割り切るほどのスペースだ。
全幅1740mmのワイド&ローのボディが特徴で、シャークフィンアンテナや当時日本車ではまだ少なかったポジション球LEDデイライトをいち早く採用。また、ドライビングポジションは低く設定されているが、フロントウィンドウを左右に大きく回りこませ、コーナリング時の視界を確保されており、運転しやすい。
搭載するパワートレインは、最高出力114ps、最大トルク145Nmを発生する1.5L直列4気筒エンジン+モーターを組み合わせたハイブリッドシステム。
2012年のマイナーチェンジでエンジンの出力を120ps、バッテリーをリチウムイオンに変更し出力向上した。組み合わされるトランスミッションは6速MTとなる。
CR-Zの中古車の平均価格は約65.3万円で、3カ月前が約64.3万円だったので、ほぼ横這いで推移している。
中古車の価格帯は約13万~約385万円で、MT車の最安値は25万円から。約125台の100万円以下MT車のうちエントリーグレードのβは約17台で、ほとんどが上級グレードのαとなっている。
グレードによる価格差はほとんどないので、コンディション重視で装備の充実したαが狙い目だ。
■1位:RX-8(2003年~2013年)

そして100万円以下の中古国産MTスポーツカーで、最も流通台数の多い第1位は、約135台のマツダRX-8。2003年~2013年まで販売されていたRX-8は現在最後のロータリーエンジン搭載車となっている。
4ドア4シータークーペと呼ばれるRX-8はフリースタイルドアと呼ばれる観音開き式のドアを採用。後席へのアクセスのしやすさとボディ剛性を両立させている。
搭載されているロータリーエンジンは、デビュー当初は最高出力210psの吸気ポートが4つの仕様と最高出力250psの吸気ポートが6つの仕様があった。
2008年のマイナーチェンジで吸気ポートが6つの仕様に統一され、最高出力は235psとなった。組み合わされるトランスミッションは、標準グレードが5速MT、タイプSが6速MTと異なっている。
RX-8の中古車の平均価格は約89.5万円。流通台数が落ち込んだ9月末には直近3カ月の最高値である約94万円まで値上がりしたが、現在は値落ち傾向となっている。
中古車の価格帯は約10万~約478万円で、MT車の最安値は約25万から。流通している中古車のうち後期型はわずか4台で、ほとんどが前期型。グレードでは6速MTを搭載したタイプS系が約104台と圧倒的多数を占めている。
購入の際にはロータリーエンジン特有の圧縮比の低下を注意したい。購入時にコンプレッションのデータがない場合は、購入後にチェックする必要があるので、メンテナンス費用の確保は必須だ。
100万円以下で手に入る中古国産スポーツカーMT車で最も多いのはマツダRX-8となったが、購入後のメンテナンス費用を考えると、なかなか手が出しづらい。
それならば、ホンダCR-Zや王道の旧型スイフトスポーツを狙ったほうが、楽しいカーライフが送れるはずだ。くれぐれも予算ギリギリの車両を購入するのは避けて、メンテナンス費用を確保してほしい。
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