ついに発表となった日産/三菱による軽のバッテリーEV「サクラ」/「eKクロスEV」。発売開始は今夏の予定だ。
軽自動車といえば、発進時の加速がもたつきがちで、特にNAエンジン車は、普通自動車と比べると雲泥の差。パワー不足を補うためにターボエンジン車が用意されてはいるが、それでも軽自動車に普段感じているネガティブな部分を消したとは言い切れない。
しかし、バッテリーEV(以下BEV)である、サクラ/eKクロスEVの加速の力強さは、軽自動車のレベルではなく、もはや上級コンパクトカー並み。軽自動車のネガな部分が、一気に解消されていた。
日産副社長の星野朝子氏が「軽のゲームチェンジャー」とした、今回のサクラ/eKクロスEV。「軽であって軽でない」その凄さを詳細にお伝えしよう。
文/吉川賢一
写真/佐藤正勝
■「明らかに軽を越えた!!」サクラとeKクロスEV
サクラ/eKクロスEVの最高出力は47kW/2302-10455rpm、最大トルクは195Nm/0-2302rpmだ。一足先に試乗させていただいたが、アクセルペダルを優しくひと踏みした瞬間から、軽やかな加速。
総容量20kWhのバッテリーは標準リーフ(40kWh)のちょうど半分だが、サクラの車両重量は1080kg(「G」グレード)と、標準リーフ(1520kg)の3分の2程度で、最大トルクはおよそ2リッターNAのガソリン車並み。
しかもモーター駆動だから、発進した瞬間から最大トルクの恩恵を体感できる。フットワークの軽やかさは伝わるだろう。
ドライブモードも「ECO/STANDARD/SPORT」とあり、踏み始めの加速感が強くなる。1名ならばECOで十分、3名乗車だとSTANDARDが丁度よかった。
なおeペダルは、減速度が強めのセッティングとなっているので、お好みでオン/オフを選べばよいだろう。筆者は、e-PEDALはオフにした方が、クルマの軽やかさを味わえるので好みだった。
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