【番外コラム】すき間から王道を築く!過去、大成功を収めた“国産のすき間グルマ”を讃えたい!
アイデアと工夫ですき間をついて売り出したモデルが、気づけば王道を築いていた……。企画の最後に、過去のそんなモデルのなかから代表格を取りあげたい。
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今につながるステーションワゴンと4WDを身近な存在にしたのがレガシィツーリングワゴンだ。商用車と見分けがつかないワゴンとおさらばし、スポーツワゴンの時代を切り拓いた点は、すき間から王道へと進化した典型といえる。4WDを主役の座に据えて安心感のある走りを実現するとともに、ターボパワーで走り屋たちも魅了した。
レガシィはアウトドア派の御用達ブランドとなり、アウトドアブームもけん引。また、2代目で当時要したグランドワゴンはクロスオーバー4WDの先駆けとなっている。
ホンダらしいすき間グルマは初代オデッセイ。RV戦略で後れをとったホンダのピンチを救ったクリエイティブムーバー(生活創造車)。ちょっと背が低いミニバンだが、商用車ベースではなくアコードのメカニズムを使って送り出したところも唸らせた。スマートなデザインで、キャビンも広く快適。走りもワゴン的で洗練されていた。だから爆発的に売れ、ミニバンブームが到来したのである。同じジャンルのエスティマも、ミニバンブームを築いた画期的なモデルだが、時代のニーズに合致したオデッセイはあっぱれだ。
軽自動車ではハイトワゴンのワゴンRを挙げたい。セルボモードのメカニズムを採用し、低予算で開発したモデルだが、現代の主流を築いているから世の中わからない。この時代の軽は背が低く、ラゲッジスペースもそれなりだった。そこにひと工夫と、ワゴンRは背をちょっと高くし、広くて快適なキャビンと使い勝手のいいラゲッジを実現。これがウケて、スズキの柱となっていったのだ。(TEXT/片岡英明)
(写真、内容はすべて『ベストカー』本誌掲載時のものですが、必要に応じて注釈等を加えている場合があります)
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