スバルの新世代アイサイトは自動ブレーキNo.1か? 「ぶつからない車」に新兵器!


 “今年の車”新型レヴォーグに初搭載されたスバルの新兵器「アイサイトX」。

 昨今は、トヨタなどライバルメーカーも、先行していたスバルを上回る自動ブレーキ&運転支援システム性能に進化していたが、新しいアイサイトXは世界トップクラスの性能に返り咲いたのか? 以下、国沢光宏氏が解説します。

 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した新型レヴォーグが盛り上がっている! 週末になるとスバルのディーラーは大賑わい。試乗待ちになるほど。クルマ全般の評価も高いけれど、新世代アイサイトに注目している人も多いそうな。

 果たして新世代アイサイト、ライバルメーカーと比べ性能的に勝っているのだろうか? じっくり評価してみたい。

文/国沢光宏、写真/スバル、トヨタ、撮影/池ノ平昌信

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新世代アイサイト 進化の肝「カメラ」は肉眼にも勝る!?

新世代運転支援システム「アイサイトX」を搭載した新型レヴォーグ

 改めて新世代アイサイトのセンサー性能を紹介しておく。ベースになっているのはスバル得意のステレオカメラだ。スバルのシステム、基本的にすべてカメラからの情報で制御している。

 ベンツのようにステレオカメラをレーダーと併用している他のメーカーもあるけれど、決定的に違うのがカメラ性能。ダントツに高い、と言って間違いなし。

 従来のアイサイトVer.3は、システムの「目」であるカメラに日立オートモーティブ製を使っていたが、スウェーデンのオートリブ(正確にはヴィオニアという関連会社)に変更。

 さまざまな判断を行う「頭脳」にオン・セミコンダクター社のイメージセンサーを使っている。オン・セミコンダクター社、航空宇宙部門の優良企業だったりする。

システムの「目」であるカメラをスウェーデンに本社を置くオートリブ社製に変更した結果、カメラのカバー範囲は圧倒的に広くなり、処理能力も上がった

 結果、カメラのカバー範囲は、圧倒的にワイドとなり、処理能力も飛躍的に高くなった。このあたりのスペック、TVが映るロジックと同じく理解できないのだけれど、アイサイトVer.3より4000倍くらい能力アップしているそうな。

人間の目と頭脳の能力を超えている状況すらあるという。逆光など、人間が見えなくても車線を追えている。

トヨタに劣勢だった従来型アイサイトの弱点は?

 もう少し具体的に説明したい。アイサイトVer.3で厳しかったのは、車両の陰から出てくる歩行者に対する自動ブレーキ性能など。

 トヨタの新世代システムを採用した車両を見ると、大人のダミー人形で日本で行われる試験上限速度の45km/h。子どもダミーも試験上限速度の40km/hをクリアしている。アイサイトVer.3、大人が45km/hに届いていない。

 ここまで読んで「大人だけ5km/h遅いだけなら許容範囲」と思うだろうけれど、ヨーロッパだと60km/hまで行う。

 そして日本と同じシステムを使っている欧州仕様カローラは、自転車も子供の歩行者も夜間であっても60km/hから事故を回避出来る性能を持たせているのだった。アイサイトVer.3だと勝負にならない。

 ということがバックボーンにあったのだと思う。世界TOPのスペックを目指した時、日立オートモーティブ製のカメラだと目標性能に届かなかった、ということです。

トヨタはカローラなど最新のトヨタセーフティセンスにおいて夜間の歩行者対応など高い性能を誇る

 アイサイトX(後述)を搭載した新型レヴォーグのハンドル握り、オートリブ+オン・セミコンダクターのシステムを使う運転アシストのスイッチ押すと「なるほど~!」。

 私は運転アシスト付きのクルマを3台所有している。ボルボ XC60とリーフe+、WRX S4です。3車種とも、アダプティブクルーズをセットしてレーンキープアシストをオンすれば、ハンドルに手を乗せているだけで車線をキープし、先行車が居たら速度をコントロール。

 渋滞などのノロノロ走行に出くわしてもストレス圧倒的に少ない。アイサイトXの信頼感や車線の維持性能はハッキリわかるほど高い。

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