電動化加速でもEVの普及には時間がかかる!? ハイブリッドはいつまで生き残れるのか?
先進国を中心にいっそう加速してきている「電動化」。その定義には、エンジンを使うハイブリッド車も含まれるが、多くの国々は最終的にカーボンフリー=脱炭素を目指し、ハイブリッドを含めたエンジンを搭載車の販売を禁止する方針を掲げている。
しかし、現状ではまだまだEVの普及も道半ば。最新のハイブリッド車には燃費性能を含めた総合性能で一日の長があるようにも見える。では、ハイブリッド車はいつまで生き残れるのか?
文/国沢光宏 写真/TOYOTA、VW、HONDA、奥隅圭之
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脱炭素加速でも現状は8割がハイブリッド含むエンジン車!?
先進国を中心にカーボンフリー化はハッキリと進み始めたように思う。我が国でいえば2050年のカーボンフリーを宣言した。
2050年以降、ガソリンスタンドで化石燃料を売らなくなることだと意味すれば考えればわかりやすい。クルマの寿命を15年としたなら、2030年代中盤にハイブリッドを含むエンジン搭載車は売れなくなるだろう。
ヨーロッパの場合、ノルウェーの2025年を皮切りに、早い国だと2030年。フランスのように遅い国で2040年以降、化石燃料で走るクルマの販売が禁止される(化石燃料の販売終了時期は決めていない)。
国や地域毎のカーボンフリー化は表を参照のこと。今後、カルフォルニア州を除くアメリカや中国などもカーボンフリーを決めると思う。
また、カーボンフリーと関係なく&同時進行形でCAFÉ(企業別平均燃費基準)が厳しくなっていく。2021年施行のヨーロッパCAFEですら、エンジンだけで走るクルマは厳しい。
一段と厳しくなる日欧の2030年CAFEなど、規制をクリアしようとしたら相当な販売台数を電気自動車やPHVにしたうえ、コンパクトカーまで25km/L以上としなければならない。
一方、電気自動車の普及には少し時間が掛かりそう。世界で最も意欲的なヨーロッパを見ると、すでに50車種以上から選べ、2021年も10車種を超えるニューモデルが出てくる。
価格だって下がりつつあり、国や車種によってガソリン車を買うより安くなるケースすら出てきた。2021年はヨーロッパにおける電気自動車シェアが20%に届く可能性大。
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