■レガシィアウトバックはやはりスバルのフラグシップにふさわしい実力
もちろん、アウトバックの特徴のひとつであるオフロード性能も抜かりなしだ。悪路走破性に大きく影響する最低地上高は、先代の200mmから213mmにアップに加えて、オフロード走行をアシストする「X-MODE」を全車標準装備(リミテッド:2モード、Xブレイク:3モード)。その実力は巷の都会派クロスオーバーとは似て非なる物で、むしろ本格SUVに匹敵するレベルだ。
もちろん、先進安全装備は最新スペックで広角化されたステレオカメラ+前後合わせて4つのレーダー、電動ブレーキブースターなどが採用された新世代アイサイトに加えて、衝突回避性能は世界トップレベル。
加えて、3D高精度地図データとGPS情報を利用した高度運転支援システム「アイサイトX」を全車に標準装備。非搭載車に比べて追突事故発生率は84%減少というデータを示す安全性は言うまでもないが、ACCやステアリング支援はまるで上手なドライバーが運転しているかのような滑らかで違和感のない制御も性能のひとつと言えるだろう。
そろそろ結論に行こう。レガシィアウトバックはレヴォーグの陰に隠れているが、スバルのフラッグシップにふさわしい実力を備える。スバルのAWDが生まれた背景は「ジープ並みの悪路走破性」と「乗用車の快適性」の両立だが、アウトバックはそれをよりピュアに表現したモデルと言ってもいい。
「ステーションワゴン+SUV」というコンセプトは、専用のクロスオーバーSUVが増えているなかで中途半端に思えるかもしれないが、個人的にはこの絶妙なポジションが日本人の用途に最も合ったカテゴリーだと思っている。そういう意味では、もっと光が当たってほしいモデルのひとつだ。
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