2022年9月 初の死亡事故も起きてしまった電動キックボード。より厳しい規制が必要と思われるのだが、2年以内に施行される改正道交法では免許が不要になったり、ヘルメットも努力義務になるという(2023年1月19日の報道では、警察庁が7月から一定の基準を満たした電動キックボードに対して自転車と同様のルールを適用する方針を決めたという。詳しくは最下段にて)。マジでこれ大丈夫!?
※本稿は2022年12月のものに追記をしています。
文/国沢光宏、ベストカー編集部、写真/AdobeStock(メイン写真=tsubasa-mfg@AdobeStock)、ベストカー編集部 ほか
初出/ベストカー2023年1月26日号
■安定性が悪い! 交通手段に向かない!
間もなく電動キックボードが堂々と街中を走れるようになる。
ベストカーで何度か伝えてきているが、電動キックボードは交通手段として誕生したわけではないため、安全性や安定性の追求という配慮を行っていない。
例えば背中にデイパック背負って走行中、少しでも左右に振れたら車体は大きく左右にフラついてしまう。
はたまた路面のギャップを斜め方向に通過したら、簡単に前輪がすくわれてしまい転倒しちゃう。基本的に広場で遊ぶための遊具です。
そいつで大型トラックの横を通過するような使い方をしたら超危険!
自転車などより圧倒的に安定性&コントロール性、操縦性が悪いのだ。誰がどんな思惑で解禁しようとしているのかまったく理解できないです(おそらく有力な国会議員)。
すでに社会問題化しているとおり、現在街中を走っている電動キックボードを見ると交通違反上等!
飲酒運転だって横行すると予想されている。酷いモンだ。
■自転車すら野放しなのに取り締まりができるのか?
どうしたらいいだろう?
車道は専用レーン以外、走らせるべきではない。クルマ側は接触するつもりがなくたって電動キックボードからブツかりにくる可能性大。
車道側に転倒しようものなら相当の確率で轢く。「轢いても無罪ですよ」ということになったって、やはり気持ちよくない。
あんなのがフラフラ20km/hくらいで車体の横50cmくらいをすり抜けて行かれることなど想像すると、バスや大型トラックなんか、とても怖くて運転できないです。
そもそも自転車すら野放しの警察が電動キックボードをしっかり取り締まれるとは思えない。
電動キックボードの解禁で路上に増えていくと、混乱とトラブルと事故の増加しか考えられないです。
きっとクルマにぶつかっても逃げていく。歩道だってお年寄りや子どもにぶつかって逃げる輩が出てくるに違いない。
対人だけでなく対物保険を強制にしたうえ、後方から確認できる車体認識番号だって絶対必要。といったあたりを当局がしっかり認識しているかどうか気になる。
(ここまでのテキスト/国沢光宏)
コメント
コメントの使い方政府も大きい声に辟易して緩和せざるを得ない形だったとはいえ、20キロ以下なら免許不要って、実質野放しな無茶ルールですからね
免許不要というのは交通ルールを知らない&もう忘れている世代が使うようになるということで、交通の危険度は跳ね上がりました
これ認めさせた以上、キックボードのメーカーは自治体巻き込んで、使い方と安全教室を全国で開催し続けるのが筋だと思います。警察と教育に丸投げの現状は無責任すぎる