新コンセプトのサスチューニングは?
サスペンションについて興味深いのは、トータルな走りのセッティングのなかで、タイヤもマツダ独自の仕様で造り込んでいることだ。
具体的には、タイヤの持つ縦バネ特性をソフトに振って、サスペンションが本格的に動く前段階(低速/微小入力時)で、もっとタイヤに働いてもらうという考え方。確かに、新型アテンザの滑らかな微低速時の乗り心地や目地越えのスムーズさは、これまた一部の欧州プレミアムを彷彿させるいい味わいを醸し出している。
ただし、この方法論はいいことばかりではなく、スピードレンジが上がってサス入力が大きくなってくると、バネ下のばたつきやブルッとした微振動が顔を覗かせる。この辺はプラットフォームを全面的に刷新する次世代スカイアクティブX商品群に託された課題だろう。
ともあれ、真面目に欧州プレミアムセダンの背中を追っかけている国産車は今やマツダくらいなもの。欧州プレミアムに負けないクォリティの高いセダンとして、アテンザはいぶし銀のような魅力を放つクルマに仕上がっていると思う。
アテンザ セダン/ワゴン採点表
※旧型を10点として採点
ハンドリング……10
動力性能……11
乗り心地……13
安全性能……15
コストパフォーマンス……12
◎アテンザ セダンXD(PROACTIVE 4WD)主要諸元
全長×全幅×全高:4865mm×1840mm×1450mm
ホイールベース:2830mm
車重:1670kg
エンジン:直列4気筒 DOHCターボ
総排気量:2188cc
最高出力:190ps/4500rpm
最大トルク:45.9kgm/2000rpm
トランスミッション:6AT/6MT
WLTCモード燃費:6AT:17.0km/L、6MT:18.8km/L
◎アテンザ ワゴン 25S L Package(FF)主要諸元
全長×全幅×全高:4805mm×1840mm×1480mm
ホイールベース:2750mm
車重:1560kg
エンジン:直列4気筒 DOHC
総排気量:2488cc
最高出力:190ps/6000rpm
最大トルク:25.7kgm/4000rpm
トランスミッション:6AT
WLTCモード燃費:14.8km/L
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