「本命はこれだったかー!!」新型クラウンの強いグレード「RS」試乗 2.4LターボHVの実力がすごい

「本命はこれだったかー!!」新型クラウンの強いグレード「RS」試乗 2.4LターボHVの実力がすごい

 先日、新型クラウンクロスオーバーの2.5Lハイブリッドに試乗した際、思いのほかマイルドな乗り味に、懐かしさを感じつつも、ややがっかりもした。これはこれでクラウンらしいといえばそうなのだが、あまりに普通の出来で、クラウンがこれでいいのか!?? と感じたのだ。

 しかし、最上級グレードである、2.4Lターボハイブリッドの「RS」の試乗を終え、新型クラウンクロスオーバーに対する印象はがらりと変わった。この「RS」こそが新型クラウンの真骨頂、筆者ごときでは想像すらできなかった、新生クラウンとしての新たな走りをみせてくれたのだ。筆者が試乗で感じた、新型クラウンクロスオーバー「RS」の実力をご紹介しよう。

文:吉川賢一
写真:ベストカーWEB編集部/撮影:奥隅圭之

【画像ギャラリー】「本命はこれだった」新型クラウン CROSSOVER RS「Advanced」試乗会のようす(21枚)画像ギャラリー

最大の特徴は「デュアルブーストハイブリッドシステム」

 まず「RS」の最大の特徴である、デュアルブーストハイブリッドシステムについて、簡単にご紹介しよう。デュアルブーストハイブリッドシステムは、横置きした2.4Lの直4ターボエンジンとフロントモーターの間と、フロントモーターと6速ATの間、という2箇所にクラッチを配置した、いわゆる「パラレルハイブリッド」だ。加速時には、2つのクラッチをつなぎ、エンジン出力に、レスポンスのよいモーター出力が加わることで、「力強くてダイレクトな加速」が可能となる(後述するが、このユニットが凄い!!)。

「いつもの山坂道」(コアなクルマ好きならどこだか一発で分かるフレーズ)を走ってみたところ、その実力がただものでないことがハッキリ判明。このユニットがトヨタの次世代の高性能高級車のスタンダードとなるのか…
「いつもの山坂道」(コアなクルマ好きならどこだか一発で分かるフレーズ)を走ってみたところ、その実力がただものでないことがハッキリ判明。このユニットがトヨタの次世代の高性能高級車のスタンダードとなるのか…

 フロントモーターはエンジンのパワーアシストに加えて発電機能も備えており、電力をバイポーラ型ニッケル水素バッテリーへといったん充電し、エンジンとのクラッチを切り離して、電動走行も可能。後輪を駆動する新開発のe-Axle(アイシン製のギアトレインとモーター、デンソー製のインバーターが一体になった構造)は、大出力に対応するため水冷式となっており、これまでのE-Four(発熱するため常時作動はできなかった)よりも、作動領域が拡大しているそうだ。

 かつて日産フーガハイブリッドが採用していた「1モーター2クラッチ式」ハイブリッドにも似ているが、フーガはプロペラシャフトでの後輪駆動伝達であったので、システム的にはクラウンクロスオーバーRSのほうがはるかに進んでいる。

 新型クラウンの未来的で都会的なエクステリアに、ターボエンジンという組み合わせがマッチするのか、と懸念していたが、そんなものは邪推であったと後悔したほど、新型クラウンクロスオーバーRSは、衝撃を受ける走り心地をみせてくれた。

「デュアルブーストハイブリッドシステム」の特徴は、フロントの駆動用モーターとターボエンジンをつなぎ、リアは(従来の空冷式から)水冷式にして大容量モーターを搭載。これで得た力強い前後輪のトルクを100:0から20:80まで状況に応じて配分する。加速がものすごくリニア
「デュアルブーストハイブリッドシステム」の特徴は、フロントの駆動用モーターとターボエンジンをつなぎ、リアは(従来の空冷式から)水冷式にして大容量モーターを搭載。これで得た力強い前後輪のトルクを100:0から20:80まで状況に応じて配分する。加速がものすごくリニア

次ページは : アクセルを踏み込むと豹変!!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!