BEV、PHEV、FCEV…様々なパワートレインを組み合わせて、カーボンニュートラルを目指すトヨタのマルチパスウェイ。あらゆる形で電気の力を取り入れたクルマが新しいライフスタイルを提示しています。廃校再生を手掛けるコピーライターの牧野圭太さんも自身が携わる事業から、環境負荷の少ないクルマに興味を持った一人です。自動車ジャーナリストの伊藤梓さんのナビゲートで、マルチパスウェイの選択肢のひとつ、電気自動車「bZ4X」に試乗してもらいました!
文:伊藤梓/写真:奥隅圭之/提供:トヨタ自動車
都心から90分の所にある「冒険教育」の場を再生!
渋谷から首都高に乗り、湾岸線を通って、海に囲まれたアクアラインを渡っていく。
そのまま千葉県の海沿いをぐるりと回り込むように南下していき、鋸南富山インターチェンジを降りて、約8分。緑豊かな道を抜けていくと、ひっそりとしたプライベートビーチのような美しい海岸へと出る。
岩井海岸と呼ばれるこの場所は、都心からクルマで約90分ほどの距離にある。筆者自身も初めて訪れたが、なぜか懐かしさを覚えるような場所で、その穏やかな海を眺めているだけでも、自然と心が満たされていくような感覚になった。
その海のすぐ側にあるのが、旧・富山臨海学園。元々は、渋谷区が運営していた臨海学校で、夏になると渋谷区の子供たちが訪れ、海や自然の中で遊びながら学ぶ”冒険教育”の場として活用されていたそうだ。
しかし、そういった文化も少しずつ衰退していき、2018年には廃校となってしまった。そんな岩井海岸や臨海学校という素晴らしいロケーションを「もう一度、人々が賑わう場所として生まれ変わらせたい」と考えているのが、牧野圭太さんだ。
「この場所を見つけたのは、実は偶然なんです。知り合いに誘われて岩井海岸へ向かっている時に、たまたま富山臨海学園の前を通りがかって。よくよく看板を見てみると、『渋谷区』と書かれていて、『なぜこんなところに渋谷区が管理する学校があるのだろう』と調べたら、以前は渋谷区の子どもたちの臨海学校として使われていたのだと知りました」
「僕も千葉出身なので、いつかは地元への恩返しを……というと大袈裟ですけど、なにか貢献できたらいいなと思っていましたし、なによりここがとても気持ちのいい場所で気に入ってしまって。直感的に、ここをもっと人が集まる賑やかな場所にしたいと感じたんです」
再生事業に携わったことからカーボンニュートラルなクルマへの関心が高まる
牧野さんは、株式会社DEで共同代表を務め、広告やデザインの仕事をする傍ら、旧・富山臨海学園を、子どもはもちろん、大人も遊び学べる「渋谷臨海公園」として再生するプロジェクトを進めている。
渋谷にもオフィスがあり、このプロジェクトのために、普段はカーシェアなどを使って渋谷から千葉をよく往復しているという。そんな機会が増えたこともあり、最近ではクルマの購入を検討しているとか。
また、プロジェクトでは、環境に負荷の少ないエネルギーの自給自足も目指しているそうで、今は電気自動車に興味があるとのこと。そんな牧野さんに、トヨタの電気自動車である「bZ4X」で、いつもの“通勤ルート”をドライブしてもらい、実際に電気自動車を体感してもらうことになった。
ー牧野さんは電気自動車を運転された経験はありますか?
「実は、これまで電気自動車に乗ったことがなかったんです。途中で止まってしまうんじゃないかとか、充電のやり方もよく分かっていないですし。マンションには充電器も設置されているので、一度乗ってみたいとは思っていたんですけどね」
ー運転した印象はいかがですか?普段お乗りのガソリン車とさほど違和感なく乗られているのでは、と思いますが。
「bZ4Xに乗ってみて、初めて触るシフトセレクターには少し戸惑いましたが(笑)、発進も滑らかでスムーズですし、乗り心地もいいですよね。デザインも個性があって個人的には気に入っています。プロジェクト用にたくさんの荷物を運んだりするシーンもあるのですが、これくらいの荷室のサイズがあって、後席も倒して使えるのであれば、そういった用途でも活躍してくれるのでありがたいですよね」
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