■1クラス上の上質感インテリア
新型フィットのウリのひとつに、インテリアの上質感がある。上級モデルから移行してきたユーザーでも、充分に満足できるレベルを目指し、シートや内張などに上質の素材を採用した。
特にシートは、ホンダのミドルクラスに採用しているフレームをサイズダウンして新設計するとともに、背もたれのウレタンを厚くした。それにより、ほどよいホールド感と座り心地や振動吸収性の向上が図られている。
実は、シート幅は前モデルより狭くなっている。フロントシートで15mm縮小の495mmなのだが、狭さを感じさせないのが新型フィットのシート。
視認性の高いメーター、スマートな操作感のスイッチ類、豊富な収納スペースなど、上質感に合わせ使いやすさへの配慮も忘れていない。
■パワフル環境性能パワートレーン
センタータンクレイアウトのプラットフォームは、軽量化を進めるために新設計された。そしてパワーユニットは、1.3Lと1.5Lのガソリンエンジン2タイプと、1.5Lハイブリッドの計3タイプをラインアップする。
国沢氏のインプレッションにあるとおり、それぞれが個性を主張していて面白い。
まずは、発売前から大人気のハイブリッド。状況によってEV走行、ハイブリッド走行、エンジン走行を使い分けるが、EV走行中心の制御となる。7速DCTを組み合わせたところが、いかにもホンダらしい。システムの詳細、燃費向上の秘訣などは64ページで紹介しているのでお読みください。
燃費重視の1.3Lは、アトキンソンサイクル、比較的パワフルな1.5Lは直噴エンジンを採用、ともにホンダ得意のVTECで高度制御している。
ガソリン車のトランスミッションは、CVT主体でRSなどにMTの設定もある。担当としては、RSとDCTという組み合わせも見たかった。
■ひと工夫で室内拡大! 居住性
新型フィットで目を引くのは各シートに座った時の余裕。室内寸法は、長1935×幅1450×高1280mmで、室内長は前モデルから60mm長くなり、幅も35mm広くなった。
室内長は、全長とホイールベースを延長したことにより広がったわけだが、さらにサスペンションの前後長短縮などにより、前後の座席の間隔を80mm広げている。室内長の60mm延長より広くなったのだ
いっぽう、横方向はボディ寸法が前モデルと同じながら、ドアライニングの形状の変更、サイドウィンドウの配置の見直しなどにより室内幅を広げている。この結果、運転席と助手席の間隔を20mm広げ、コンパクトカーとは思えない空間を作り出したというわけだ。
ウルトラシートと名付けられた、多彩なシートアレンジは、新型フィットになってより便利になった。リアシートを倒したユーティリティモード、さらに助手席を前方に倒して長尺ものも積めるロングモード、前席を後方に倒すリフレッシュモードなどを提案している。
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