中古で狙っている人必見!! 燃費36.4km/Lで再び「ジャンパンコンパクト」の頂へ ホンダ3代目フィット全方位インプレッション【10年前の再録記事プレイバック】

■1クラス上の上質感インテリア

最近の流行ともいえるピアノブラック塗装と高輝度シルバー塗装を効果的に配置することで、高級感を演出している
最近の流行ともいえるピアノブラック塗装と高輝度シルバー塗装を効果的に配置することで、高級感を演出している

 新型フィットのウリのひとつに、インテリアの上質感がある。上級モデルから移行してきたユーザーでも、充分に満足できるレベルを目指し、シートや内張などに上質の素材を採用した。

 特にシートは、ホンダのミドルクラスに採用しているフレームをサイズダウンして新設計するとともに、背もたれのウレタンを厚くした。それにより、ほどよいホールド感と座り心地や振動吸収性の向上が図られている。

 実は、シート幅は前モデルより狭くなっている。フロントシートで15mm縮小の495mmなのだが、狭さを感じさせないのが新型フィットのシート。

 視認性の高いメーター、スマートな操作感のスイッチ類、豊富な収納スペースなど、上質感に合わせ使いやすさへの配慮も忘れていない。

ラゲッジスペースは前モデルより僅かながら縮小している
ラゲッジスペースは前モデルより僅かながら縮小している
ただ、リアシートを倒すことによって生まれるスペースは、前モデルより80mm拡大。2~3人乗車時は荷物も余裕!
ただ、リアシートを倒すことによって生まれるスペースは、前モデルより80mm拡大。2~3人乗車時は荷物も余裕!
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■パワフル環境性能パワートレーン

全車アイドリングストップ機能を標準装備。ハイブリッドは新開発、ガソリンエンジンは従来モデルの進化バージョン
全車アイドリングストップ機能を標準装備。ハイブリッドは新開発、ガソリンエンジンは従来モデルの進化バージョン

 センタータンクレイアウトのプラットフォームは、軽量化を進めるために新設計された。そしてパワーユニットは、1.3Lと1.5Lのガソリンエンジン2タイプと、1.5Lハイブリッドの計3タイプをラインアップする。

 国沢氏のインプレッションにあるとおり、それぞれが個性を主張していて面白い。

 まずは、発売前から大人気のハイブリッド。状況によってEV走行、ハイブリッド走行、エンジン走行を使い分けるが、EV走行中心の制御となる。7速DCTを組み合わせたところが、いかにもホンダらしい。システムの詳細、燃費向上の秘訣などは64ページで紹介しているのでお読みください。

 燃費重視の1.3Lは、アトキンソンサイクル、比較的パワフルな1.5Lは直噴エンジンを採用、ともにホンダ得意のVTECで高度制御している。

 ガソリン車のトランスミッションは、CVT主体でRSなどにMTの設定もある。担当としては、RSとDCTという組み合わせも見たかった。

ミッションは3タイプ
ミッションは3タイプ
新開発のCVTはコンパクトカー向けに、燃費と走りの両立を狙って設計された
新開発のCVTはコンパクトカー向けに、燃費と走りの両立を狙って設計された
RSに採用されている6MTはスポーティなシフトフィールを実現している
RSに採用されている6MTはスポーティなシフトフィールを実現している
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■ひと工夫で室内拡大! 居住性

 新型フィットで目を引くのは各シートに座った時の余裕。室内寸法は、長1935×幅1450×高1280mmで、室内長は前モデルから60mm長くなり、幅も35mm広くなった。

 室内長は、全長とホイールベースを延長したことにより広がったわけだが、さらにサスペンションの前後長短縮などにより、前後の座席の間隔を80mm広げている。室内長の60mm延長より広くなったのだ

 いっぽう、横方向はボディ寸法が前モデルと同じながら、ドアライニングの形状の変更、サイドウィンドウの配置の見直しなどにより室内幅を広げている。この結果、運転席と助手席の間隔を20mm広げ、コンパクトカーとは思えない空間を作り出したというわけだ。

 ウルトラシートと名付けられた、多彩なシートアレンジは、新型フィットになってより便利になった。リアシートを倒したユーティリティモード、さらに助手席を前方に倒して長尺ものも積めるロングモード、前席を後方に倒すリフレッシュモードなどを提案している。

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