【キューブ、VW、BMW…】 高騰間違いなし!? 狙い目中古ヴィンテージモデル 15選

 新型車といえば、自動運転にぶつからないクルマなど至れり尽くせりの運転サポート機能が当たり前になった。

 だが、便利になればなるほど古き良き時代の「面倒くささ」にノスタルジーを覚える人間がいるのもまた事実。そして、そんなクルマ好きたちが目を向けるものが中古車市場のヴィンテージモデルたち。

 しかし、聞けばいま、日本のヴィンテージモデルの相場が全体的に底上げ=お高くなっているらしい。一体なぜなのか? そしてそんな中でオススメのモデルといえばどれになるのか?

 自動車評論家の伊達軍曹に話を聞いた。

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※本稿は2019年11月のものです
文:伊達軍曹/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年12月26日号


■現代版ヴィンテージクルマ相場考

「ここ最近、ヴィンテージ系の相場が爆騰している」とよく言われるが、ここ最近に限らず、高いモノは昔から高かった。そうではなく「わりと普通なセミクラシック」の相場までもが爆騰してしまったのが、ここ最近の傾向だ。

 一例を挙げるなら英国製の元祖ミニ。同じ元祖ミニでもオースチンやらモーリスやらの超初期モノは以前からバカ高かったが、ここ最近はローバーブランドになった後期モノすらもバカ高いのだ。

 筆者が輸入中古車専門誌の記者をしていた15年前は、ローバー製のミニなどよほど好条件な個体は別として、一般的な中古車なら50万か60万円も見ておけば余裕で探せた。それが今ではおおむね200万円前後である。

上玉となれば500万円以上のクラシックミニ

「フツーの予算で狙えたあのクルマが……」というのはミニだけではない。同じく50万か60万円で探せたフォルクスワーゲンタイプ1(いわゆるビートル)も、ごく普通の後期メキシコ生産モデルが今や150万円以上。

 ナローポルシェ(初期のポルシェ911)も筆者の認識では「400万円か500万円ぐらいのクルマ」だったのだが、今や安いモノでも800万円、上は1000万円オーバーもありの青天井である。

ナローポルシェは高嶺の花

「普通のクルマ」の相場がなぜここまで高騰したのか?

 理由は主にふたつある。ひとつは「投機筋の動き」だ。これは空冷ポルシェ911あたりで顕著なのだが、そのクルマに乗りたいわけではない「投機目的の海外バイヤー勢」がある時期、比較的状態のいい個体が比較的安価で売られていた日本の中古車を買い漁った。この動きにより、ベースとなる相場が一気に上がってしまったのだ。

 そしてもうひとつは「その人気が高まったから相場も高くなった」という、市場原理に基づく単純な理由である。

 ではなぜクラシックミニやらビートルやらの人気が高まったのかといえば、大きく言えば「時代の反動」だ。

 より便利に、快適に、安全に、そして高性能に……という状態を目指した結果、多くのクルマはそれを獲得したわけだが、その反作用として多くのクルマは「人知の及ばぬ謎のマッチョ」になった。

 安全性確保のためガタイはひたすら大きくなり、その大きなガタイのなかで、何やら知らぬがコンピュータが後ろ片輪のブレーキを勝手につまんだり離したりしている─というのが現代のクルマだ。

「それはそれでいいんだけど、もっとこう原始的な本能を刺激してくれるようなクルマもやっぱり欲しい。ていうか、そっちのほうがむしろカッコいいじゃん!」と世界中の多くの者が感じはじめたのが、昨今の世界的ヤングタイマー人気の本質である。

 ということで、原始的ゆえ逆にステキなヴィンテージ系を買いましょうよ! と言いたいところだが、残念ながらそれらはすでに高騰している。前述のとおりローバー製ミニですら200万円級であり、空冷ポルシェ911を探すとなれば約1000万円だ。

 だが丹念に探せば、「今はまだそこそこ安いけど、今後けっこう高騰するかも?」という銘柄はきっとあるはず。

 当企画を通じて“それ”をぜひ探したいと考えている。狙うのは次の15台か。

■10年後の名車だ 日産キューブ(2代目)

 言わずと知れた日産の5ドアトールワゴンで、今年12月には3代目のZ12型は生産終了となり、キューブ自体が廃番に。

 だがZ12以上にデザイン完成度が高い2代目Z11型の低走行物件は今から5年後あるいは10年後、「’00年代初頭の傑作デザイン」として評価され、相場が2倍ほどまで跳ね上がる可能性もある。

 まぁ跳ね上がらないかもしれないが、それでも現在、Z11型キューブ低走行車の相場は30万円程度。モノは試しで仕込んでみる価値はある。

●価格:20万~40万円(※走行3万km未満の個体限定)

■類まれな存在感 ホンダ エレメント

 海岸のライフガードステーション(監視台)をデザインモチーフにアメリカで開発・生産され、その後日本でも2003年から2005年の2年間販売された「両側観音開きドア」のクロスオーバーモデル。

 日本では当時まだ“クロスオーバー”という概念がなかったせいか、販売は不振。

 しかし今や時代は変わり、なおかつ「両側観音開きドア」というほかにない個性も持ち合わせているため、爆騰はしないまでも「意外と高値」くらいの相場に着地しそうな気配はある。

●価格:40万~180万円

■贅沢すぎる軽自動車 スバルR1

 サイズをあえて軽自動車規格以下に抑え、名車「スバル360」へのオマージュ的デザイン内外装に採用した、

 2005年から2010年まで販売された異色軽自動車。3気筒エンジンが当たり前の軽自動車にあえて贅沢な4気筒エンジンと四輪独立サスを採用。しかし車内が狭すぎて商業的には失敗したのだが、クルマとしての評価はすこぶる高い。

 相場はすでにやや高騰しているが、低走行物件を屋根付き車庫で保管しておけば、数年後には買った値段以上で売れるかも。

●価格:10万~140万円

■高騰の余地は充分あり! ポルシェ968

「3Lの直4」という少々変わった方式のエンジンを搭載した1991年登場のFRスポーツ。エンジンにはポルシェ独自の可変バルブタイミング機構「ヴァリオカム」が採用されている。

 相場はすでに若干高騰しており、ひと昔前は200万円級だったが最近はおおむね300万円台。

 だが「最後のポルシェ製水冷FRスポーツ」という付加価値と、今となっては小ぶりなスリーサイズ、そしてキレのいい走りから考えると“さらなる高騰余地”は充分残っているはず。

●価格:340万~400万円

■買うなら今がチャンス VW ゴルフII

 1983年から1992年にかけて販売された2代目のフォルクスワーゲン ゴルフ。これまた昔と比べれば相場はプチ高騰しているが、まだまだプチレベルで、車両価格70万円あたりから探すことができる。

 最新世代のゴルフと比べるとあまりに華奢で、先進装備の類は何ひとつ付いていない。だが「しっかりした走り」というゴルフの本質部分は、この2代目でもある意味同様。

 周囲のクルマが豪華になっていけばいくほど、このクルマの“シンプルさ”が見直されるだろう。

●価格:60万~150万円

■プチ高騰中! VW ゴルフ カブリオ(初代)

 初代ゴルフの4座オープン版だが、さすがに初期型はもはや流通しておらず、今探せるのはハッチバックのほうがII型に進化したあとも販売が続いた後期型と、最終限定車の「クラシックライン」。

 これがまた素晴らしいクルマで、四隅に手が届くかのようなサイズ感と木管楽器のようなエンジン、そして切り立ったピラーがもたらす抜群の開放感は最高の味わい。

 類似車は二度と新車では買えないため、すでにプチ高騰している相場はまだまだ上がり続けるはずだ。

●価格:70万~140万円

■今なら100万円台! BMW 3シリーズ(E30)

 バブル景気で湧いた1980年代後半に「六本木のカローラ」との異名を取った6世代前のBMW3シリーズ。

 今となってはあり得ないほどコンパクト&スリムで、SOHCながら鋭く吹け上がるエンジンを軽量な車体で楽しめるということで、近年は一部で地味に人気。

 同世代のM3は1000万円級まで値上がりしてしまっているが、通常の3シリーズであればまだ100万円台前半。このクルマの侘びた味わいは、今後さらに際立っていくだろう。

●価格:70万~160万円

■四角いボディがカッコいい。ボルボ240エステート

 1974年から1993年まで製造販売され続けた長寿車。デビューは1974年だが基本となる設計とデザインは1966年登場の140シリーズに類似しているため、そのクラシック感は“なんちゃって”ではないリアルなもの。

 240のあとに登場した740や940は中途半端に新しめでデザインである点が人気の面で災いしているが、“リアルクラシック”である240シリーズは時代が下れば下るほど価値を増すはず。

 今後も充分な整備は必要となるが、部品供給は何ら問題なし。

●価格:50万~240万円

■弾丸スポーツ スマートロードスター

 日本では2003年9月に発売されたスマートのライトウェイトスポーツ。698ccの直3ターボをリアに搭載するというのは同時期のスマートフォーツーと同じだが、ボディやシャシーは専用設計で、エンジンも専用チューン。

 一般的には不人気だが、その走りの小気味よさとデザイン性にホレ込む人は一部に確実に存在し、まるで地下アイドルのような人気が続いている。流通量的には絶滅傾向なのだが、絶滅近しとなれば相場は大きく上がるかもしれない。

●価格:80万~190万円

■今はなき2シーター ミニ ロードスター

 BMW製となった現代のミニに2011年に追加された2シーターオープン。同じミニの4座オープンである「コンバーチブル」は電動式のソフトトップを採用しているが、こちらのトップは軽量化のため硬派な手動式。

 4人乗りのコンバーチブルはそれなりの人気モデルに育ったが、2座のロードスターは人気薄のためソッコーで廃番に。だが一般的なクルマのサイズが大型化していくにつれ、この小ぶりなロードスターの中古車が再評価される可能性はある。

●価格:150万~190万円

■ブリティシュライトウェイトのお手本。MG B

 英国のスポーツカーブランドであった「MG」が1962年から1980年まで製造販売した2座式のライトウェイトオープン。

 この種のクルマ趣味の「入門用」として適しているだけでなく、「本命」にもなり得る一台であるため、その相場はいつ高騰してもまったくおかしくないのだが、なぜか今も昔とほぼ同じ「150万~200万円ぐらい」というゾーンをキープし続けている。

 ……このままそこをキープしてしまう可能性もあるが、上がる可能性は確かに秘めている。

●価格:130万~200万円

■サイズ感がたまらない ルノー カングー(初代)

 ルノーが1997年から販売しているフルゴネットタイプのMPV。現在は、さまざまな理由で初代より大柄になった2代目のカングーが販売されており、遠からず登場する3代目はさらに大型化されるはず(同時に電動化も進むらしい)。

 となると、小ぶりながら使い勝手がよく、なおかつ「フルゴネットなのに走りが超絶素晴らしい!」ということで知られる初代の中古車相場は ──低走行物件に限ってだが── じりじり上がることになりそうだ。

●価格:20万~180万円

■シンプル・イズ・ベスト プジョー106

 日本では1995年から2003年まで販売されたプジョーの(当時)最も小ぶりでベーシああックなハッチバック。「先進的メカニズム」みたいなものはいっさい使われておらず、エンジンも、何の変哲もない自然吸気1.6L。

 しかし本当によく走るクルマであり、「……先進的なメカって必要なのか?」と考えさせられる。今後こういった「シンプルな小ぶり名車」が各社から登場する可能性はほぼゼロなため、良質なフルノーマル物件にかぎっては高値を更新し続けるはず。

●価格:30万~210万円

■ワビサビの世界感 フィアット パンダ(初代)

 1980年に登場したフィアットの小型大衆車で、デザインはジョルジェット・ジウジアーロの「イタルデザイン」が担当。非常にシンプルな作りだが、そうであるがゆえに、現代の小型車や未来のコンパクトカーでは絶対に味わえない「すべてを削ぎ落としたワビとサビの境地」が堪能できる。

 信頼性に不安があるCVT版や4WD版はさておき、FF/5MTの相場ははすでにプチ上昇中。だが唯一無二の存在だけに、良質なMT車ならまだまだ上がるだろう。

●価格:40万~130万円

■ブレイク直前? アルファロメオ156GTA

 アルファロメオの中型セダン「156」に途中追加された、3.2L V6をフロントに搭載するスペシャル版。

 近年のガソリンエンジンはどんどんエコ志向になっているが、それはアルファロメオにおいても同様。だがこの世代までのV6は、燃費は悪いが官能性はピカイチ。

 この種のガソリンとオイルを食うエンジンはもう二度と新車では買えないという意味で、現在は100万円台後半で落ち着いている156GTAの相場は、何かをきっかけにブレイクするかも。

●価格:120万~190万円

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