【放置厳禁!! これをやればクルマの寿命が伸びる!!】冬場を乗りきった春の愛車ケア術

 夏場の灼熱の太陽にさらされたクルマは非常にシビアコンディションと言えるが、それに負けず劣らず冬場もクルマには厳しい環境となっている。

 愛車のコンディションを長くいい状態に保つためには、定期的なケアが必要になってくるが、夏場に比べて冬場は軽視されがちだが、いろいろな落とし穴がある。

 冬場を乗り切った愛車を労わるケア術を諸星陽一氏が解説する。

文:諸星陽一/写真:平野学、池之平昌信、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】スタッドレスタイヤを履き続けるのはNGではないがデメリットがいっぱい!!


冬場を乗り切った愛車を労わる

 冬場は夏場と同じくらい、いやそれ以上にクルマにとっては厳しい条件が重なる季節といえます。

 夏場の厳しさがカウンターパンチのように強烈なダメージだとすると、冬場の厳しさはボディブローのようなジワジワくるダメージ(実はボディブローはジワジワこないで、ガツンと来ます)だといえます。

 2019~2020年は暖冬であまりダメージがなかった季節ではありますが、それでもクルマのことをいたわるケアは必要といえます。

塗装へのダメージは灼熱の太陽が降り注ぐ夏場の危険性は認識しつつも、冬場は照り返しによる紫外線もきついため放置しておくと危険

シーズン終了後のスタッドレスタイヤの取り扱い

 冬装備の代表格といえば、スタッドレスタイヤタイヤでしょう。

 すでにスタッドレスタイヤをサマータイヤに履き替えた方もいるでしょうし、まだスタッドレスタイヤのままの方もいらっしゃるでしょう。

雪上、氷上性能に特化したスタッドレスタイヤをシーズンが終わっても履き続ける場合は、そのデメリットを認識しておく必要がある

 また、スタッドレスタイヤのままこれからの3シーズンを乗り切って、冬前に新品スタッドレスタイヤに交換したいと考えている人もいると思います。

 スタッドレスタイヤから夏タイヤに履き替えた場合は、スタッドレスタイヤの保管を行う必要があります。タイヤ保管の基本は次のとおりですから、ご自身で保管するときは参考にして下さい。

 保管していたスタッドレスタイヤを装着する時のポイントも併せて列記します。

【スタッドレスタイヤの保管方法のポイント】
・きれいに水洗いをする
・タイヤワックスなどは使わない
・タイヤが装着されていた位置をマーキングする
・空気圧は指定空気圧に合わせる
・できればタイヤ同士が接触しない縦置きにする
・直射日光が当たらない場所に保管する
・タイヤカバーを装着する
・横積みの場合はタイヤとタイヤの間に段ボールなどを挟む
 などです。

タイヤの横積みとはこの写真のような状態を指す。スペースなどの関係で横積みする場合は、タイヤとタイヤの間に段ボールを挟みカバーをかけるのがベスト

【保管してあったタイヤを再装着する時のポイント】
・空気圧を確認する(1本だけ低い場合はパンクなどの可能性があるので、ショップへ持ち込む)
・マーキングしていた位置に装着する
・もしくは前後のローテションを行う
・トルクレンチを使い規程トルクで取り付ける
・走行後に増し締めを行う
 といったことが大切です。

スタッドレスタイヤを再装着する場合は、サマータイヤ同様にスリップサインに加え、赤枠で囲んだラットフォームサインをチェックする必要がある

 さらにタイヤ交換の際はフェンダーの中が確認できますから、ブーツ類が破れていないか? ショックアブソーバーから油漏れがないか? ブレーキのフルード漏れ、ブレーキパッドやローターのなどの状態も同時に確認しておきたいものです。

タイヤを履きかえる時にはブーツ類の破れや各種油脂類の漏れ、ブレーキパッド、ローターの状態もチェックしておくと安心

ボディ下回りのケアを忘れずに!!

クルマのボディを洗車する人は多くいても、下回りまで自分で洗浄する人は少数派だ。自分で洗うには高圧洗浄機が必須となる

 冬場は路面の凍結を防ぐために塩化カリウムという物質を融雪剤として道路にまくことがあります。塩化の名前からもわかるように、これは“塩”です。路面にまかれた“塩”はクルマが走ると巻き上げられて、クルマに付着します。

 この塩分をそのままにしておけば当然、錆の原因になりますのでしっかりと落とすことが大切です。

降雪地域では融雪剤を散布するのが常識となっている。これがボディ仮面に付着したままだとサビの原因となり、最悪腐食するケースもある

 普通に水をかけただけでは洗い落とせないので、コイン洗車場などにある高圧洗浄が理想です。最近は門型洗車機にも下回り洗浄がセットになったものもあります。

 東京都内などは、雪が降ったあとの路面がきれいになったタイミングで下まわりを水洗いし、そのあとウインターシーズンが終わったら、もう1度下まわりをしっかりと洗っておけばいいでしょう。

 スキーなどに出掛けたときも、帰って来たら一度洗うという頻度で問題ないでしょう。

 大変なのは降雪地域です。とはいえ、降雪地といっても全域に融雪剤がまかれているわけではありません。幹線道路や高速道路など融雪剤がまかれている道路を走った後には下まわりを洗浄すればいいでしょう。

融雪剤の影響はボディの下回りだけでなくエンジンルームにも及ぶこともある。簡単に水洗いできない場所だからプロに任せるのが安心

 また、一般道では真冬はあまりまかれずに雪の降り始めと降り終わり時期にまかれるので、そうした季節を気にすればいいでしょう。

 さらに防錆剤の塗装などをしておけば安心感は高まります。

 この融雪剤はボディ表面やエンジンルーム、ボンネットの内側などにも付着しますので、ウインターシーズンが終わってからのタイミングで、一度キレイにクリーニングすることが大切でしょう。

 ボディにシミなどがある場合は、専用のクリーナーなどで落としてからワックスやコーティング剤などでケアしておきましょう。

塗装の光沢をいつまでもキープするためにはボディについたシミもしっかりとケアしておくことが必要になる

ウインドウォッシャー液のケアも忘れずに!!

 ウインターシーズンはウインドウォッシャー液の濃度を濃くしていることも多いことでしょう。

 これは気温の低いときにウインドウォッシャー液の濃度を低くすると、ウインドウォッシャー液が凍る可能性があるためです。

写真右下の青いキャップがついているのがウインドウォッシャーの補充口。冬用のものを使用している場合は、減った段階で水で薄めればOK

 逆に気温の高い時にウインドウォッシャー液を濃いままで使うと、ウインドウにシミが残りやすくなってしまうことがあります。

 ウインドウォッシャー液が濃い場合は、水を足して薄めればいいだけです。ウインドウォッシャー液がある程度減ったタイミングを見計らって、水を足しましょう。

 この補充のときにウインドウォッシャー液を足すと濃くなってしまいますから注意が必要です。

冬場にバッテリーは酷使されている!!

 クルマの構成部品のなかで冬も夏も酷使されるのがバッテリーです。バッテリーの点検の第一歩は電解液の量です。

 密閉型バッテリーでない場合は、バッテリー補充液を足して電解液量がアッパーレベルになるようします。

 もし、バッテリーの比重計を持っていれば比重を計ってバッテリーの状態を確認するといいのですが、比重計を持っている人は少ないでしょう。私も持っていません。

冬場は夏場に負けず劣らずバッテリーは酷使されている。最新はアイドリングストップが一般的でバッテリーのダメージは高価な出費になるため日頃のケアが重要

 バッテリーの電解液量を調整したら、その後に充電器を使って補充電を行います。最近の充電器は充電量が一定になると充電がストップするので、過充電になることはまずありません。充電器の説明書に従って、決まった時間を充電すればいいでしょう。

 バッテリーを充電するときは、補水キャップを外します。バッテリー充電中は水素が発生しますので、補水キャップを閉めたままだと内圧が上がり危険なことなる可能性があります。

 充電時に発生する水素は泡となって、液面ではじけるのでそのはじけたときに電解液が飛び散る可能性があります。電解液は希硫酸なので、金属につくと腐食します。充電器のクリップも金属なので腐食します。

 これを防ぐにはキャップの上に折りたたんだペーパータオルを置いておくことです。こうすれば、電解液が飛び散らずに吸い込んでくれます。

冬とそれ以外でワイパーを使い分ける

 ワイパーを冬用に交換している場合は、夏用に戻して冬用ワイパーは保管しておきましょう。

 もちろん、冬用を3シーズン使って、その後に新しい冬用ワイパーを使っても問題ありませんが、夏は夏用ワイパーのほうが性能がいいと言われています。

ワイパーは冬用と祖霊がを使い分けるのが得策。冬用のワイパーを夏場に使用すると、柔らかすぎて雨滴の拭き取り能力が劣るという難点がある

 ワイパーブレードはゴム製品なので、温度などによって硬さが変わります。

 冬用ワイパーは低温でも柔らかさを維持できるようになっているので、夏に使うと柔らかすぎてしまうというのです。

 価格面でも冬用ワイパーは高価となります。夏用ワイパーはかなり安く買うこともできるので、冬と夏で使い分けるほうが賢いということなります。

【画像ギャラリー】スタッドレスタイヤを履き続けるのはNGではないがデメリットがいっぱい!!

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