遂に、2代目となる新型レヴォーグの全貌が明らかとなった! 8月20日午前0時より、全国のスバルディーラーで先行予約開始が開始され、正式発表は2020年10月15日、発売開始は11月となる予定だ。
初代レヴォーグは、2014年4月にデビューした、主に日本国内向けのステーションワゴンだ。昨年開催された東京モーターショー2019で、次期型レヴォーグのコンセプトモデルが発表されていたことは、読者諸氏としても記憶に新しいところだろう。
今回、プロトタイプカーではあるが、クローズドコースにおいて、試乗させていただくことができた。また、最新型となるアイサイトXも体感させていただくことができたので、試乗の感想と合わせて、ご紹介してく。
なお、本記事の新型レヴォーグのスペックはすべて、プロトタイプカーの数値である。
文:吉川賢一/写真:SUBARU、ベストカーWEB編集部/撮影:池ノ平昌信
【画像ギャラリー】これは驚いた!! デザイン・走り・先進性ともに超絶進化を遂げた新型レヴォーグの全貌をギャラリーでチェック!!
やや大型化したが、視界性能は抜群に良い
新型レヴォーグのコンセプトは「継承と超・革新」。レガシーツーリングワゴンの時代から続くグランドツーリング思想「より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に」を継承し、お客様がレヴォーグへ期待する「革新性」を超えて、更なる高みへ向かう。そのために、デザイン、走り、先進性、いずれの面でもポテンシャルアップを図る、というのが、2代目レヴォーグの使命だ。
新型レヴォーグのボディサイズは、4755×1795×1500(全長×全幅×全高mm)、ホイールベース2670mm。初代レヴォーグ(4690×1780×1500、ホイールベース2650mm)に対し、全長が65mm伸び、幅が15mm広がり、ホイールベースが20mm伸びた。日本での使い勝手を考慮すれば、このサイズはギリギリだろう。
新旧の後席の広さを比べると、たった20mmのホイールベースの差だが、後席の足元が随分と広くなったように感じる。荷室長は新旧で維持しており、全長の伸びはホイールベースの拡張と、前後バンパーの意匠チェンジに使われている。
初代のすっきりしたデザインから、ややアグレッシブな印象を受ける造形へと進化し、新型レヴォーグは、ますます、低く構えたスタイリッシュなスタイルとなった。
サイドのウィンドウラインが低く、また大きなAピラー窓もあるため、低いスタイルながら、運転席からの視界は優れている。これらは、インプレッサスポーツやフォレスターといったスバル共通の良い点だ。
欧州車の香りがする、極上のステアフィール
初代レヴォーグはハンドリング性能に定評があり、スポーツワゴンとして確固たる地位を築いてきた。しかし新型は、初代のレベルを完全に凌いでいる。
具体的には、軽快なステアリングフィールと、小さなボディモーション、余計な振動の少なさ、そして低ロードノイズ、これらが初代のそれと比較して、大幅に進化しているのだ。これには驚かされた。
それを可能としたのは、車体構造と新たなシャシーアイテムだ。インプレッサから導入された、スバルグローバルプラットフォームを基軸に、フルインナーフレーム構造と、構造用接着剤の塗布長拡大、およびリアハッチゲート周囲への樹脂リンフォース追加など、車体剛性を上げた効果だ。ねじり剛性は初代比でなんと44%も増加している。
車体設計エンジニアによると、スポット溶接の間隔が開いてしまうような部分へは接着剤を積極的に追加し、最終的には自分達が満足いくレベルまで、車体を鍛えていったという。
そして、新採用の2ピニオン式電動パワーステアリングと、サスジオメトリ改良(マスオフセット低減)による、なめらかでダイレクトなフィールによって、新型レヴォーグは、初代とは走りの次元が違う。
旋回中の補舵力も軽く、狙った走行ラインを通すため、修正操舵を入れるのもたやすく感じる。初代に比べ、新型レヴォーグのステアリングは軽めなのだが、芯をしっかりと感じられるこのダイレクト感は、まさに欧州車のそれに近い。
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