ボディサイズは? プラットフォームはZ34を流用したのか?
今回、日産から発表されたスペックは以下のとおり。新型フェアレディZのボディサイズは全長4382×全幅1850×全高1310mm。現行Z34のボディサイズは全長4260×全幅1845×全高1315mm。
Z34と比べ、全長が122mm長く、全幅が50mmワイド、全高が5mm高い。ホイールベースはZ34は2550mmだが、新型Zのホイールベースは発表されなかった。タイヤサイズはフロントが255/40R19、リアが285/35R19。
ここで気になるのは、新型フェアレディZのプラットフォームはZ34を流用したのかということ。
新しいプラットフォームなのか、Z34を流用したのかを日産関係者に聞いてみたが残念ながら回答は得られなかった。
販売台数の見込めないスポーツカーにとってプラットフォームを先代から流用することは決して珍しいことではない。
例えばポルシェ911。空冷時代は約30年もホイールベースは同じで、プラットフォームの基本設計を継承しながら、フルモデルチェンジとして発表しているモデルも多々ある。
ホイールベースが明らかになっていないため、断定できないが、Z34のプラットフォームを流用もしくは、北米でラインナップしているインフィニティQ60(スカイラインクーペ)のプラットフォームをアレンジしたのではないだろうか。
このインフィニティQ60のボディサイズは全長4690×全幅1850×全高1370mm。現行モデルのスカイラインセダンと比べると全長が125mm短く、全幅が30mmワイド、全高が70mm低い。ホイールベースは2850mmで同じだ。
■フェアレディZ プロトタイプ 主要諸元
●エンジン:V6 ツインターボ
●トランスミッション:6速MT
●全長:4382mm
●全幅:1850mm
●全高:1310mm
●ホイール/タイヤ:フロント255/40R19、リア285/35R19
搭載されるパワートレインは?
今回発表されたパワートレインはV6ツインターボ、6速MTということだけ。排気量もスペックも発表されなかった。
スポーツカーにもハイブリッドやEVが搭載される今の時代にあって、V6ツインターボと6速MTというのはなんとも前時代的だが、担当のような古くからのスポーツカーファンにとってはちょっぴり嬉しい。
これも予想の範囲内だが現行スカイライン400Rに搭載されている405ps/48,4kgmの3L、V6ツインターボをトップグレードに、304ps/40.8kgmの3L、V6ツインターボエンジンが搭載される可能性が高い。
新型Zはどんな走りなのか? GT-Rとどう差別化するのか?
見学会の途中から登壇したチーフプロダクトスペシャリストの田村宏志氏は、新型フェアレディZの走りや技術面における、”Zらしさ”についてこう述べている。
「弊社はGT₋RとZの両方を持っているので、その立ち位置を明確にしようと思っています。モビルスーツのようなパワーをいかに電子制御でというか、人間の英知を結集したGT-Rに対し、Zはダンスパートナーとシンクロナイズする、そんなイメージでしょうか。そこがZの大事なところだと思っています。
新型Zはタイムアタックではない、気持ちよさみたいなところを出していきたいと思います。
アクセルに対するレスポンスを大事してきましたが、新型Zはツインターボでいい感じに仕上がってきたから、よしそれでいっちゃおうというのはあります。
新型Zで、やっぱり譲れないのはマニュアルギアボックスがないとダメだよね、と思っています」。
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