■ホンダ オデッセイ e:HEVアブソルート VS VW シャラン TSIハイライン
オデッセイは車内の広いLサイズミニバンだが、2WDの全高は1700mm以下になる。床が低く、充分な室内高を確保しながら全高を低くした。重心も低く安定性や乗り心地に優れた効果をもたらした。
3列目に座っても床と座面の間隔に余裕があり、不自然な姿勢にならない。
このオデッセイに似た居住性を備える輸入車がVWのシャランだ。全高はオデッセイよりも少し高いが、1800mmは超えない。燃料タンクの配置を工夫して、床を低く抑え、3列目の着座姿勢もいい。走行安定性も優れている。
そこで両車を比べる。オデッセイはe:HEV(ハイブリッド)アブソルートを取り上げる。
今のホンダは受発注の効率を高めるため、メーカーオプションを減らしており、オデッセイも改良後はほとんどオプションが用意されない。ディーラーオプションのカーナビを装着するだけだ。
シャランは1.4Lターボのハイラインを選ぶ。動力性能は2.5L並みで、カーナビなどは標準装着するから、オプション装備を加える必要はない。
車両本体価格を比べるとシャランが81万1000円高いが、オデッセイにカーナビをオプション装着したから、差額は53万6000円に縮まる。
それでも価格差は大きいが、シャランにはアルカンターラのシート表皮、後方の並走車両を検知する安全装備なども採用している。これらを価格に換算すると20万円前後だ。つまり53万6000円の価格差が、実質的には33万6000円に縮まる。
●総額差:81万1000円→53万6000円
■トヨタ ハリアー ハイブリッドG VS VW ティグアン TSIハイライン
上級SUVのハリアーは、売れゆきが絶好調だ。現行型は2020年6月の登場だから設計も新しく、従来の取り扱い店舗はトヨペット店のみだったが、今はトヨタの全店が扱う。ほかの販売系列でもハリアーが活発に売られ、2020年7月以降は1カ月に9000台近くが登録されている。
グレードはハイブリッドを取り上げる。販売比率は37%だから、ノーマルエンジンよりも少ないが、ハイブリッドは低燃費に加えて動力性能にも余裕を持たせた。加速は滑らかでノイズも小さい。
グレードは各種の装備を充実させたハイブリッドGを選ぶ。
ライバル車はVWティグアンだ。エンジンは1.4Lのターボで、動力性能は2.5Lに匹敵する。グレードはTSIハイラインとした。安全・快適装備が幅広く標準装着され、オプションで加える必要はない。車両本体価格は471万9000円と高めだが、上乗せを抑えられる。
ハリアーもハイブリッドGは装備が充実するが、後退時の安全性を高めるリヤクロストラフィックオートブレーキと、後方の並走車両を知らせるブラインドスポットモニターのセットオプションは加えたい。
そうなると車両本体の価格は、ティグアンが71万9000円高いものの、オプションを含めると約65万円差まで縮まる。
このほかティグアンのハイラインには、各種の情報を表示できる液晶メーターのアクティブインフォディスプレイなども標準装着され、装備の充実度はハリアーハイブリッドGを上まわる。
●総額差:71万9000円→65万800円
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