クルマの広告に数々の有名コピーがあるように、バイクにも数多の名作&迷作コピーが存在する。これを厳選して国産4メーカー別にお届けしよう。まず第1弾はスズキ。数々の個性的なバイクをリリースするだけに、独特なコピーも多い!
文/沼尾宏明
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「Space Invader」(GSX1100Sカタナ)
まずはスズキを代表する一作、GSX1100Sカタナから。1981年に海外で発売されたカタナは、日本刀をイメージした鮮烈なデザインと優れた走りで大ヒット。その人気は根強く、2019年に新型のKATANAが登場するに至った。
さぞ名コピーが採用されているに違いないと思いきや、当時の欧州向けカタログには「Space Invader」の文字が!
1977年に映画『スターウォーズ』が公開され、1980年には第2作も上映されるなど、当時は宇宙系SFが大流行。日本ではビデオゲーム「スペースインベーダー」がブームだったのはオジサンならご存じのとおりだ(入手できなかったが、欧州ではゲームのインベーダーらしき背景を使った広告もある)。
こうした世相に加え、現代の目から見ても革新的なデザインのカタナだけに「宇宙からの侵略者」が相応しかったのかも?
ちなみに1982年、日本ではスケールダウンした750版が登場するわけだが、こちらのカタログには「”KATANA” in Japan」のコピーが踊る。750は日本の法規制のため、スクリーンレスとなり、セパハンではなく、俗に言う「耕耘機ハンドル」に変更。オリジナルのデザインがスポイルされた形となっており、750のコピーは個人的には少々“皮肉”に聞こえてしまう……。
「地球にのるならバンバン」(バンバンシリーズ)
四輪バギーのような極太タイヤとミニマムな車体がカワイイ「バンバン」シリーズは1971年8月に初登場。ホンダのモンキーらと同様に人気を博したレジャーバイクだ。90ccを皮切りに、72年に50ccと125cc、73年に75cc版がリリースされた。これまた2002年に現代版のバンバン200がデビューしている(現在は絶版)。
キャッチコピーは「地球にのるならバンバン」。正直、意味不明だが(笑)、壮大! 車名の由来が「どこでもバンバン走れる」だけに、地球のどこにでも行けそうな雰囲気だ。
初代90は前後タイヤとも幅170mmで、他モデルも後輪は170サイズとボリューム満点。路面に応じて空気圧を調整できるようフレーム内にエアポンプを備え、ゴルフ場や建設現場、農村など業務用としても重宝されたのだ。
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