10週連続ガソリン価格値上がり! もう下がらないなら 燃費を少しでもよくしてガソリン代を減らすしかない!!!

ガソリン価格はもう当分下がらない!? 燃費を少しでもよくしてガソリン代を減らす方法とは

 今、ガソリン価格が高すぎる。いつ下降するか下降するかと待ち望んでいるドライバーをあざ笑うかのように、グイグイと上昇を続けている。

 ガソリンの小売価格は原油価格の高止まりの影響で値上がりし、資源エネルギー庁石油情報センターが発表した11月8日現在のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は1リッターあたり169.0円。10週連続の値上がりで2014年8月以来7年3ヵ月ぶりの高値水準だ。

 原油価格の高値が続くなか、サウジアラビアが主導するOPEC(石油輸出国機構)とロシアなどの主な産油国で作るOPECプラスは、11月4日、閣僚級会合を開き、日米などの増産要請にもかかわらず、毎月日量40万バレルずつ協調して減産するという協調減産幅を12月についても維持することを決定した。

 この発表によって、原油価格が今後も上昇傾向が続くことが予想されるため、ガソリン価格も当分の間、高止まりが続き、値が下がることはなさそうだ。

 全国店頭小売価格はレギュラーガソリンが169.0円、ハイオクガソリンが179.8円という高騰ぶり。ここまで高くなると「もうお手上げ! クルマに乗るのを少し控えるか」という人も出てくるに違いない……。

 そこで本企画では、少しでも消費を抑えるべく、燃料代を減らす運転術などをモータージャーナリストの高根英幸氏が解説する。

文/高根英幸
写真/ベストカーweb、Adobe Stock
※トビラ写真は左が2021年3月28日の価格、右が2021年11月10日現在の価格

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■まずはクルマのコンディションを整えて燃費アップ!

11月8日現在の全国小売平均ガソリン価格はレギュラーガソリンが169.0円、ハイオクガソリンが179.8円と10週連続で値上がりし、約7年3ヵ月ぶりの高値水準となっている
10週連続で値上がりが続いているが、いつ下がるのか。下がるタイミングでガソリンを入れようとしている人も多いのでは? しかし今後しばらく高値傾向は続きそうだ

 円安も影響しているが、それよりも価格を上昇させているのは産油国の思惑と新興国の需要だ。コロナ禍以前、中東の産油国は自分たちがイニシアチブ(主導権)を握っていられるように、まずはじゃんじゃん石油を供給して、原油価格を下げてシェールオイル業者を破綻に追い込んだ。そしてオイルショックのようなインパクトを出さずに生産調整をしてジワジワと原油価格を上昇させたのだ。

 ところが、コロナ禍からいち早く回復した中国が旺盛な需要で原油を消費し始めたことから、予想以上にグングンと上昇してしまった。EVが普及しているイメージの中国でも、販売の実態は未だ9割がエンジン車だけに、経済が復活してくればガソリンの需要もグンと増える。

 消費が増えればOPECプラスは供給量を増やしたいところだが、中国でも変異株によってコロナ禍が再燃しているという情報もある。それで、もし供給過多になれば、原油価格は急落することになり、中東情勢は不安定になる可能性も高まる。

気温が下がってくる秋はタイヤの空気圧が下がりがちだ。できればひと月に一度は空気圧チェックを行いたい。空気圧は走り心地にはもちろん、燃費にも影響する(chaiyasit@Adobe Stock)

 さて、ガソリンの価格が上昇してガソリン代がかさむようになると、まず考えるのはクルマの燃費を向上させることだ。

 タイヤの空気圧は適正値より不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化するといわれている。常にちょい高めにして転がり抵抗を減らすのは、誰でもすぐにできる対策だ。

 ただし空気圧を上げ過ぎると乗り心地が悪くなるだけでなく、足回りの負担が増えてホイールベアリングを傷めるなどデメリットもある。ウエット時のグリップ力も低下するので、標準時の1割アップ程度にしておくことだ。

 さらにタイヤを転がり抵抗の少ないエコタイヤに交換するのも効果的だ。もともと履いていたタイヤが普通の乗用車用タイヤ、あるいはスポーティなタイヤでかなり磨り減って劣化しているのであれば、新品のエコタイヤに交換するだけで1割前後も燃費が向上することも珍しくない。

 エコタイヤといっても、普通に走るぶんには十分なグリップ力を発揮するし乗り心地も良い。気を付けたいのはウエット性能で、少々値段は張ってもウエット性能の高いエコタイヤを選ぶべきだ。

 エンジンオイルを低粘度に変更すると剪断抵抗やオイルポンプの損失が低下することで、エンジンの効率を高めることもできる。オイルメーカーの高性能オイルの場合、同じ銘柄のエンジンオイルでも数種類の粘度レンジが用意されているモノがある。

 これらは、基本的には粘度が異なるだけで、その他の性能は基本的には同一(粘度により目的が異なり、添加剤などを変えている銘柄もある)だが、そもそも粘度が違うことは、油膜の厚さや油圧が変わってくるため、愛車に対して油膜保持性は十分かメーカーや販売元に確認してみるといい。

 純正オイルは車種によって粘度レンジが指定されており、潤滑性能も配慮されて設定しているので、指定外の純正オイルを使うのはリスクがある。

 特に少し前のクルマには、最新の超低粘度オイルを使ってしまうと油圧低下によりトラブルを起こす危険性もあるので、できるだけ純正オイルは指定通りのオイルを使うようにしよう。

 燃費は良くなってエンジンが良く回るようになったので、ついつい加速を楽しんでしまっては、結局燃費も低下してしまうし、ガソリン代が節約できてもオイル代が上昇していれば相殺されてしまうので、そのあたりのバランスまで考える必要はある。

 エンジンの効率を高めようと思うなら、エアクリーナーやスパークプラグのコンディションにも気を配るべきだろう。エアクリーナーは純正の濾紙タイプであれば、使用している内に確実に目詰まりしていく。

 特に都市部の道路周辺は空気が汚れており、エアクリーナーも意外なほど汚れている。車検毎に新品に交換しているなら十分だが、そうでなければ定期的に汚れを点検して、メーカー推奨の交換サイクル(取り扱い説明書に記載)で新品に交換するようにしよう。

 10万kmの耐久性を誇るイリジウムプラグも、新車から10万kmまで均一な性能を維持する訳ではない。5万~6万km以上走行して無交換なら、取り外して中心電極の摩滅ぶりなどをチェックして、必要に応じて交換することもエンジン性能を維持するためには大事だ。燃焼状態が改善されてエンジンのトルクが向上すれば、結果として加速に使う燃料が節約できることになる。

■燃費をよくする走り方

急なアクセル操作など、「急な運転操作」を避けることはエコドライブだけでなく、スムーズな運転のための基本中の基本だ(写真/Paylessimage@Adobe Stock)
警察庁、経済産業省、国土交通省及び環境省で構成するエコドライブ普及連絡会が提唱しているエコドライブ10のすすめのリーフレットより(出典:警察庁、経済産業省、国土交通省及び環境省で構成するエコドライブ普及連絡会)

 燃費を良くするための運転の基本は、エンジン車とハイブリッド車、それぞれ走行モードに関係なく、「エンジンを必要以上に回さない」「急なアクセル/ブレーキペダルの操作をしない」という2つの「べからず運転」が基本となる。

 車間距離にゆとりをもって加減速の少ない運転も有効だ。車間距離が短くなると無駄な加減速の機会が多くなり、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化する。

 燃費の良い走り方を心がけるのも大事だが、ハイブリッド車が増えていることもあって、クルマによって燃費の良い走らせ方にも違いが現われてきた。

 信号の間隔などによっても変わってくるが、発進時の最初のタイヤのひと転がりはブレーキペダルから足を放したクリープ状態で走らせ、その後ふんわりとアクセルを踏み込んで加速し、適度な加速で早めに巡航速度に達するようにしたい。ダラダラと加速を続けるのは、燃費には良くない。

加減速の機会が多い一般道では、エンジンへの負荷をなるべく低減させることが重要となる(写真/naka@Adobe Stock)

 2つ3つ先の歩行者信号などから信号の変わり目を先読みして、無駄な加速を抑えて早めにアクセルペダルから足を離すようにしてなるべく空走状態で走ろう。

 ただし、ハイブリッド車であれば、減速時に回生充電をして発進加速をアシストするので、空走状態で走る区間を短めにしてブレーキペダルを軽く早めに踏むことを心がけるといい。

 つまり回生ブレーキを積極的に使うことで燃費をよくする運転だ。ガソリン車のエンジンブレーキでは減速のみで速度(走行)エネルギーを捨てているのに対して、ブレーキペダルを踏んでブレーキ回生を利用しつつ、フットブレーキを使わずに減速することで電気エネルギーを得られるという、両面で燃費を向上させるうえで大きい。

 ハイブリッド車で電費を稼ぐためには、アクセルオフでもハイブリッドはエネルギー回生を実施するので、全般的にアクセルペダル操作を控えめにすることには燃費向上に意味がある。

 またエンジン車でもフューエルカット(惰性走行時に燃料噴射を低減する制御)などの燃費向上技術もあるので愛車にこの制御がついていれば積極的に使っていきたい。


■アイドリングストップ機能を切るべからず

再始動の時にブルっという作動状況が嫌でアイドリングストップ機能をキャンセルする人も多いという(tarou230@Adobe Stock)
タントのアイドリングストップシステム。停車する場面の多い街中などは、多少なりとも燃料の消費を抑えられる(出典:ダイハツ)

 「アイドリングストップ機構は煩わしい」というユーザーがいることは承知しているつもりだ。一般的にアイドリングストップの燃費向上代は約5%と言われ、後述するエアコン使用などで相殺されてしまうとかエンジンへの負荷が大きくなるとの意見もあるが、エンジンを停止している限り燃料は消費されないことは事実だから、ドライバーがこの不自由さをどう捉えるのかに委ねたい。

 他方、アイドリングストップ車で、車検毎にバッテリーを新品にしているようなら、アイドリングストップキャンセラーを取り付けるのも賢い方法だ。燃費の向上にはつながらないが、高いバッテリー代の節約になる。

 アイドリングストップもよほど長い信号待ちでなければ、燃費への恩恵は少ないし、バッテリーの寿命が短くなることを考えれば、長い信号待ちの時にだけ自分でアイドリングストップをさせたほうがいい。バッテリーの寿命を伸ばして、交換代を節約するには、月に1度バッテリーを充電器で補充電してやるのも効果的だ。


■エアコンの作動は控えめにしよう

エアコンは付けっぱなしにせず、天候を考慮して設定温度の調整やオン/オフの切り替えを行いたい

 エアコン作動は燃費に直結するので、よほどのことがないかぎり、エアコンの作動を控えたほうが燃費が改善する。冷房の時には16~18度は論外、よほどの酷暑でもないかぎりオートエアコンも25度設定が適正な温度設定といわれている。

 エコの観点から、エアコンを付けず、窓を開け閉めでの室内温度の調整、着ている服の調整で燃費を少しでも伸ばす運転も心掛けたい。


■余計な荷物をクルマに積んだままにしない

100kg重いと3%程度燃費が悪化すると言われている。WLTCモード燃費30km/Lのクルマは0.9km/Lの燃費悪化

 忘れがちなのは、クルマを部屋代わり、倉庫代わりにして、余計な荷物を積んでおかないことだ。燃費にとって車重が軽ければ軽いほどよいというのは明らか。

 ゴルフバッグ、重い工具箱、洗車道具、掃除機……、いま一度クルマのなかを整理して軽くしておこう。100kgの荷物を載せていると3%程度燃費が悪化するので、それをしっかり頭に入れておこう。

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