■室内ではできないことをやりたい!
さらに、自室ではやりにくい動作のトレーニングが試せるのも、愛車を利用することのメリットです。筆者の場合、趣味である草野球に活かせるトレーニングを考え、実施しています。たとえば、グローブやバットを持って行う動作も、駐車場なら気兼ねなく行うことができます。
たとえば、牽引フックに長めのチューブをつけて、投球フォームを固める特訓。プロ野球のブルペンを見ていると、投球練習を行う準備運動としてこのようなチューブトレーニングを行う選手はとても多いです。
ゴムチューブを腰に固定して、投球動作時の体重移動を意識づけするトレーニングも効果的です。さらにゴムチューブトレーニングは、打撃フォームのチェックや意識づけにも有効です。バットのヘッド部分に固定してスイングする形になります。
ちなみに、このチューブトレーニングを打撃練習に活かすメニューは、野球技術指導者・根鈴雄次さんのレッスン(根鈴道場)を受けた際に学びました。根鈴雄次さんは、2021年パ・リーグ本塁打王を獲得したオリックスの杉本選手をはじめ多くの現役プロ野球選手、元西部ライオンズのG.G.佐藤さんなど、多くの強打者に大きな影響を与えています。
■タイヤはウエイト代わりに使える!?
愛車を保管する駐車場で行うのに適しているのが、タイヤ&ホイールを使ったウエイトトレーニングです。自宅にガレージがあったり、郊外など広めの駐車場が借りられる場合など、タイヤが保管できる条件は限られますが、スタッドレスタイヤなど、保管中のタイヤや廃タイヤをウエイトとして使います。
タイヤは、交換やローテーションなどのメンテナンス作業時は、なるべく労力をかけずに扱いたいものですが(笑)、トレーニングという意識を持てば、無料で利用できる貴重なウエイト器具に早変わりします! 余談ながら、手動式ジャッキを使ったタイヤローテンション作業も、労働ではなくトレーニングを行うという意識で行えば、案外楽しいものに変わります。
また、タイヤは人が持ち上げられる程度の高さからなら落としても平気なので、「安心して追い込める」というメリットもあります。しかし当然ながら、愛車や他のクルマなどを傷つけたりしないよう、周囲の状況にはくれぐれもご注意ください。
まずはタイヤを頭の上に抱え上げてスクワットから。難しければ胸に抱えてもOKです。たとえば195/65R15程度のサイズでも、ホイールとセットなら重量は1本15~17kgほどになるので、抱えたり持ち上げたりするだけでもかなりの負荷になります。個人的には、同じ重さのブルガリアンサンドバッグを抱えるより“効いている”と感じます。
足を前後に開いた状態で屈伸を繰り返す「ランジ」もタイヤを抱えているだけで猛烈に効きます。タイヤはバーベルやダンベルなどと異なり、基本的に手で持ちにくいので、バランスを保つため体幹をフルに駆使することになるからです。さらに、2本以上のタイヤ&ホイールを抱きかかえてのスクワットも、かなり効きます。
野球の打撃練習の一環としては、タイヤを叩くメニューもあります。この時、本気で叩くのではなく、自分なりにインパクトの前後の動作をイメージするために軽く当てる程度で行います。多少、強目に当ててもバットとタイヤは痛まないので、ウォーミングアップとしても有効だと感じています。
いずれも、ジムでバーベルやダンベルを使ったウエイトトレーニングとは全然違った感覚で、新しい刺激を入れられるのがメリットです。腕や体幹の強化、バランス感覚も養えます。また、春から初夏にかけての時期に屋外で軽めの運動をすると、適度に暑さ慣れして夏バテしにくい身体を作ることにも繋がります。
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