昨今、「デジタルインナーミラー」を装備するオーナーが増えている。ドライブレコーダーとの一体型も登場している。今回は、「デジタルインナーミラー」をつけるタイミングとメリットについて解説。さらに、中古車買取時の査定状況についてもレポートする。
文/吉川賢一、写真/TOYOTA、Adobe Stock、ベストカーWeb編集部
■デジタルインナーミラーじわじわと増加中? 後方視界を確保しやすくなるのが、最大のメリット
リアカメラで写した後方視界をインナーミラーに表示する「デジタルインナーミラー」。現在では、後方録画機能付ドライブレコーダーと一体型のデジタルインナーミラーも登場しており、装備する方が増えているアイテムのひとつだ。
デジタルインナーミラーは、メーカー純正品がディーラーオプションで用意されているほか、量販店でも購入することができるため、ディーラーオプションで装備するか、量販店で購入するかは、かなり悩ましいところ。デジタルインナーミラーの必要性とともに、装備タイミングについても、考えてみよう。
デジタルインナーミラーの最大のメリットは、後方視界が確保しやすくなることだ。クルマ後方につけられたカメラで撮影した映像を映し出すため、後席にたくさんの人が乗っているときでも、キャンプやアウトドアなどで大量の荷物を積んだときでも、何の問題もなく後方視界が確保できる。
また夜間や雨天、夕暮れなど、暗くて視界が確保しづらいときや、後続車のヘッドライトが眩しいときでも、クリアな視界を得ることができる。
■純正品の価格は5万~14万円と幅広い
現状を理解するため、まずは主要自動車メーカーのデジタルインナーミラーの販売価格を調べてみた。
トヨタの「デジタルインナーミラー」は、アルファードだと税込4万4000円(T-Connect SDナビゲーションシステム装着時)での純正オプションとして設定、ノア/ヴォクシーはヘッドアップディスプレイとのセットパッケージで税込9万9000円、プリウスは、カメラのレンズをきれいにしてくれるカメラ洗浄機能や、周辺車両接近時サポート(録画機能)、前後のドライブレコーダーがセットとなって税込8万9100円だ。
人気のあるドライブレコーダー(しかも前後カメラ付)とのパッケージ設定としてみれば、比較的リーズナブルな価格設定といえる。
日産の「インテリジェントルームミラー」は、ノートや新型エクストレイル、新型セレナでは、高額の上級メーカーオプションのセットに含まれるため(インテリジェントアラウンドビューモニターやインテリジェントBSI等と一緒)、単独オプションの設定がない(新型エクストレイルの最上級グレード「G」や、新型セレナLUXIONには標準搭載)。
インテリジェントルームミラー内にアラウンドビューモニターを表示させる機能があるなど、純正オプションならではの付加機能があるのは特徴的だ。
ホンダの「アドバンスドルームミラー」は、フィットやステップワゴンのディーラーオプションで、税込7万4800円という価格設定だ。若干割高に見えるが、クルマになじむデザインは純正部品がもっている良さでもある。ただし、シビックやZR-Vのディーラーオプションカタログには、アドバンスドルームミラーの記載がない(現在調査中)。
メルセデスベンツでは純正オプションとして、ドライブレコーダー付デジタルインナーミラーが約14万円前後で用意されている。総額はかなり高いが、ドライブレコーダーのカメラは車両前後に付くタイプ(7万~8万円程度)なので、デジタルインナーミラー単体としてみれば、国産メーカーよりも若干の割高で済むようだ。
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