ヨーロッパではファミリィカーの定番となっているのが欧州Cセグメントと呼ばれるカテゴリーのクルマだ。該当するのは、フォルクス・ワーゲン(VW)ゴルフをはじめ、メルセデス・ベンツAクラス、プジョー308、ルノーメガーヌといったモデルだ。
2021年6月に、このカテゴリーのベンチマークとなるVWゴルフがフルモデルチェンジを行い最新モデルのゴルフ8が登場。そして、2022年4月にはプジョー308がモデルチェンジを行い、ニューモデルが登場した。
そこで、今回は定番のVWゴルフと新機軸のプジョー308で試乗インプレションを行い、比較しどちらが買いかを検証してみた。
文、写真/萩原文博
【画像ギャラリー】欧州Cセグメントの人気車種VWゴルフとプジョー308の詳細を画像で紹介(20枚)画像ギャラリー一気にデジタル化を進めながらも、基本性能の高さは変わらず
今回試乗したのはVWゴルフが、2021年12月に追加された最新世代の2Lディーゼルターボエンジンを搭載したゴルフTDIアクティブアドバンスで車両本体価格は398万9000円。
一方プジョー308は、1.5Lディーゼルターボエンジンを搭載したGT Blue HDiで車両本体価格は396万9000円とほぼ同じ価格帯となっている。まずは欧州Cセグメントの定番だけでなく、5ドアハッチバックのベンチマークとなっているVWゴルフから紹介する。
2021年6月に導入されたVWのコアモデルゴルフ8は、数多くのハイテク機能を標準装備しデジタル化が進んだのが特徴。しかしボディサイズは全長4,295mm×全幅1,790mm×全高1,475mmと先代モデルと変わっていない。
外観デザインは、初代から受け継ぐゴルフの特徴的な要素であるCピラーの形状を受け継ぎつつ、フロントデザインはスリム化されたラジエターグリルやドアハンドルを経由してリアへと伸びるシャープな“スライスライン”が特徴だ。
ヘッドライトにはすべてLEDを全モデルに採用され、空気抵抗係数Cd値0.275と先代モデルの0.3からさらに向上。風切り音の軽減による静粛性だけでなく、燃費性能にも貢献している。
現行型ゴルフとなって大きく変わったのはインテリア。刷新されたインストルメントパネルとオンラインインフォテイメントシステムが統合されたデジタルコクピットを形成している。
物理的なスイッチは極力省かれており、コントロール類にもタッチパネルによるボタン操作とスライダーが導入され、デジタル化の完成度を高めている。その結果、オーディオやエアコンなどあらゆる機能を直感的に操作することができる。
現行型ゴルフにはeTSIと呼ばれる48VマイルドハイブリッドシステムをVWブランドとして初めて搭載した。また、今回試乗したゴルフTDIアクティブアドバンスには、最新世代のEA288evo TDIエンジンを搭載している。
最高出力150ps、最大トルク360Nmを発生する2L直列4気筒ディーゼルターボエンジンは、最新テクノロジーとなるアドブルーの噴射口を従来の1カ所から2カ所へと増やすツインドージングを採用。
これにより先代モデル窒素酸化物の排出量を最大80%抑制しつつ、最大トルクが向上している。トランスミッションは7速DSGが組み合わされ、燃費性能はWLTCモードで20.0km/Lを実現している。
また、ADASと呼ばれる運転支援機能も充実。新採用されたトラベルアシスト機能は、最高速度210km/hまでステアリング、アクセルそしてブレーキの操作をサポートし、ロングドライブでの負担を軽減してくれる。
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