BEVにも「チンクらしさ」は残るのか!? 従来型500オーナーがフィアット500eに乗ってみた!!

■インテリアは少し不満…?

500eのインパネ。従来型チンクオーナーの島崎氏は味わいが薄れたと感じながらも、利便性など機能面での進化については認めている
500eのインパネ。従来型チンクオーナーの島崎氏は味わいが薄れたと感じながらも、利便性など機能面での進化については認めている

 一方でインテリアは、昔のNHK教育テレビの視聴者参加番組のようだが「ちょっと意見!」と言いたい。あくまで個人の見解だが、NUOVA500をモチーフにした従来型のほうが、味わいあるデザインだった気がする。

 オーナーの立場を振りかざして言わせていただくと、某国産車を連想するインパネなど、チンクっぽくなくない?(←否定、の意味)と。

 ステアリングコラムはチルトだけでなくテレスコの調節も効くようになり、ドアオープンはまるでレクサスのような電気式になったり、運転席の高さとリクライニング調節がどちらもドア側のレバーになりかなり使いやすくなったなど、機能の進化は認められる。

■走りはBEVでもチンクだった!

BEVとしての走りの洗練度という点ではまだまだ課題を残す500eながら、パワートレーンが変わってもチンクらしい走り味は健在だ。カブリオレの開放感は最高!
BEVとしての走りの洗練度という点ではまだまだ課題を残す500eながら、パワートレーンが変わってもチンクらしい走り味は健在だ。カブリオレの開放感は最高!

 で、走りだが、案外というか意外というか「やっぱりチンクだ」と思わされた。

 注目のモータードライブは、パワフルでシームレスな加速感に圧倒される。振動、共振のカタマリのツインエアとは別世界。

 とはいえ3モードのうち“ノーマル”の加・減速、アクセルレスポンスは不思議とICE(内燃機関)的な自然さが味わえ、“レンジ”では回生ブレーキを使って停止まで行く。

 “シェルパ”は電費に効くようスピードや各種機能に制限をかけるモードだが、制御ロジックが独特でスムースに走らせるには理解、習得が必要。

 それにしても一番意外だったのは、乗り味がICEのチンクと大きく違わない点。走行中のピッチングモーションなど、車重と時代の進化の差をあまり実感しない。

 まあだからチンクらしいのだが、モーターでパワー感が超スムーズになった反面、新世代チンクとして乗り心地の洗練度は、タイヤの大径化もありコチラの期待値にもうふた息の感じ。

 500eはステランティス発足前の単独開発でコストがかかったことは否めなかったという。とはいえホンダeなどと比べても、電動車ながらチンクらしい走りの味が削がれていない点がいいと思う。

■フィアット500e主要諸元&価格

●主要諸元(数値は500e Icon)
・全長×全幅×全高:3630×1685×1535mm
・ホイールベース:2320mm
・車両重量:1330kg
・最小回転半径:5.1m
・パワーユニット:モーター
・最高出力:118ps/4000rpm
・最大トルク:22.4kgm/2000rpm
・バッテリー:リチウムイオン
・総電力量:42kwh
・一充電走行距離(WLTCモード):335km
・価格:485万円

●価格表(税込み)
・500e Pop(ハッチバック):450万円
・500e Icon(ハッチバック):485万円
・500e Open(カブリオレ):495万円
※500e Popは受注生産
※お得なサブスク型カーリースも用意
・フィアットエコプラン(月額5万3000円)
・バケットフィアット(月額3万4000円)
上記はPopの場合 5年契約、ボーナス11万円×10回

【画像ギャラリー】で結局クオリティは上がったのか下がったのか? フィアット500eを色んな角度から画像でチェック!!(23枚)画像ギャラリー

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