■大きすぎず 小さすぎず! 全長4500~4800mmSUVの「〇なところ」と「×なところ」
マツダ CX-60…●全長×全幅×全高:4740×1890×1685mm●車重:1910kg●エンジン:3.3L直6DOHCディーゼルターボ●馬力・トルク:254ps/56.1kgm(+モーター:16.3ps/15.6kgm)●WLTCモード燃費:21.1km/L●価格:505万4500円(XDハイブリッド・4WD)
「〇なところ」…48ボルトのマイルドハイブリッド採用の直列6気筒ディーゼルターボは滑らかで力強い。実用燃費も4気筒エンジンより良好だ。新開発のFRプラットフォームを採用し、気持ちいいハンドリングと乗り味を実現している
「×なところ」…荒れた路面でサスペンションがしなやかさを欠き、段差の乗り越えでは蹴られたような動きを感じる。また、エンジンが滑らかだからアイドリングストップから再始動したときのショックと音が大きく感じられ、品がない
トヨタ ハリアー…●全長×全幅×全高:4740×1855×1660mm●車重:1680kg●エンジン:2.5L直4DOHC●馬力・トルク:178ps/22.5kgm(+Fモーター:120ps/20.6kgm、Rモーター:54ps/12.3kgm)●WLTCモード燃費:22.3km/L●価格:452万円(ハイブリッド・Z)
「〇なところ」…スポーティさとエレガントさを上手に融合したデザインと高級感に満ちたインテリア。ハイブリッド車は実用燃費がよいことに加え、余裕がある。2Lのガソリン車も軽やかなパワーフィーリングで、CVTもいい仕上がりだ
「×なところ」…RAV4と共通プラットフォームだから走りの実力は高い。だが、ガソリン車はスポーティさの演出が過剰だし、静粛性の高いハイブリッド車は路面によっては振動が気になる。デジタルミラーは状況によっては見づらい
レクサス NX…●全長×全幅×全高:4660×1865×1660mm●車重:1730kg●エンジン:2.5L直4DOHC●馬力・トルク:190ps/24.8kgm(+モーター:182ps/27.5kgm)●WLTCモード燃費:22.2km/L●価格:520万円(NX350h)
「〇なところ」…2.4Lのガソリンターボは気持ちよく回り、8速ATもなめらかに変速する。PHEVはスポーティ度が高く、EV航続距離もトップレベルの実力。Fスポーツは一体感のあるスポーティなハンドリングを身につけている
「×なところ」…高級SUVなのに後席は2分割式で、畳んだ時にフラットにならない。センターディスプレイの操作性に難があり、タッチパネルは汚れが目立つ。主役のPHEVとハイブリッド車はハイオクが指定なのは残念なところ
三菱 アウトランダーPHEV…●全長×全幅×全高:4710×1860×1745mm●車重:2110kg●エンジン:2.4L直4DOHC●馬力・トルク:133ps/19.8kgm(+Fモーター:115ps/26.0kgm、Rモーター:136ps/19.8kgm)●WLTCモード燃費:16.2km/L●価格:532万700円(P)
「〇なところ」…EV走行できるシーンが増え、航続距離も大きく伸びた。モーターならではの鋭い瞬発力と静かなドライブを満喫でき、パドルを使った回生ブレーキの調整も便利だ。軽快なハンドリングと7人乗りがあるのも大きな魅力
「×なところ」…3列目のシートはミニマムな空間で、大人だとロングドライブはつらい。前席に、ヒーター機能に加え、ベンチレーションシートを採用してほしかった。リアピラーなどのデザインバランスが悪く、見た目で損をしている
トヨタ RAV4…●全長×全幅×全高:4610×1865×1690mm●車重:1630kg●エンジン:2L直4DOHC●馬力・トルク:171ps/21.1kgm●WLTCモード燃費:15.2km/L●価格:348万7000円(アドベンチャー・ガソリン)
「〇なところ」…強い存在感を放つデザインに加え、インテリアも機能的に設計されている。ガソリン車はキビキビ感が強く、4WDの制御も賢い。ハイブリッド車は上質な乗り味だ。PHVは重さを意識させない力強さを身につけている
「×なところ」…ハイブリッド車は洗練度が今一歩。操舵フィールの渋さや微振動の発生が気になる。PHVは高性能で、EV走行できる領域も広いが、パワフルなため18インチタイヤでは役不足だ。設定価格もちょっと割高と感じてしまう
スバル フォレスター…●全長×全幅×全高:4640×1815×1715mm●車重:1570kg●エンジン:1.8L水平対向4DOHCターボ●馬力・トルク:177ps/30.6kgm●WLTCモード燃費:13.6km/L●価格:363万円(STIスポーツ)
「〇なところ」…ターボ車やSTIスポーツを設定し、SUVらしからぬスポーティかつパワフルな走りを楽しめる。ハンドリングも軽快で一体感のある身のこなしだ。4WDも潜在能力が高い。運転支援の「アイサイト」も一級の実力
「×なところ」…マイルドハイブリッドのe-BOXERは、ライバルと比べてハイブリッド感覚が今一歩。パンチ、燃費ともライバルに及ばない。力強いデザインだが、エクステリア、インテリアともに一時代前のセンスで、新鮮味が足りない
日産 エクストレイル…●全長×全幅×全高:4660×1840×1720mm●車重:1880kg●エンジン:1.5L直3DOHC●馬力・トルク:144ps/25.5kgm(+Fモーター:204ps/33.7kgm、Rモーター:136ps/19.9kgm)●WLTCモード燃費:18.4km/L●価格:449万9000円(G e-4ORCE)
「〇なところ」…e-POWERの痛快な加速フィーリングとコントロールしやすい日産独自の4WD、e-4ORCEとのコンビが素晴らしい
「×なところ」…19インチ仕様は突っ張り感が強く、乗り心地も今一歩。内装も平凡。パワートレーンがいいだけに短所が目立つ
ホンダ ZR-V…●全長×全幅×全高:4570×1840×1620mm●車重:-kg●エンジン:2L直4DOHC●馬力・トルク:141ps/18.0kgm(+モーター:184ps/32.1kgm)●WLTCモード燃費:-km/L●価格:未発表 ※ボディサイズの数値は北米仕様の換算値
「〇なところ」…運転するのが楽しいe:HEVと力強さを感じさせるデザイン。モーターならではのスムースな加速感がいい
「×なところ」…SUVならではの寛ぎ感が薄い低めのシート配置と味気ない内装。あともう少し頑張ってくれたら……
マツダ CX-5…●全長×全幅×全高:4575×1845×1690mm●車重:1630kg●エンジン:2.2L直4DOHCディーゼルターボ●馬力・トルク:200ps/45.9kgm●WLTCモード燃費:17.4km/L●価格:299万7500円(XD)
「〇なところ」…毎年のように改良を施し、走りの質感を向上させてきた。サスペンションなどに手を入れ、ハンドリングと乗り心地に磨きをかけている。ディーゼルの力強さも魅力だ。快適なキャビンに加え、荷室も満足できる広さを確保した
「×なところ」…ディーゼルターボだけが目立っている。ガソリンエンジンはターボが消滅したこともあり、存在感が薄い。CX-8と兄弟関係にあるためボンネットが長く見え、バランス感覚が今一歩。内装の質感もCX-8より見劣りする
三菱 エクリプスクロス…●全長×全幅×全高:4545×1805×1685mm●車重:1920kg●エンジン:2.3L直4DOHC●馬力・トルク:128ps/20.3kgm(+Fモーター:82ps/14.0kgm、Rモーター:95ps/19.9kgm)●WLTCモード燃費:16.4km/L●価格:451万円(P・PHEV)
「〇なところ」…PHEVは余裕があり、モーターの存在感も心地いい。ベクタリングを備え、トルク配分を自在にコントロールする電子制御4WDのS-AWCは駆動力制御が上手だ。優れたライントレース性を披露し、滑った時の収束も早い。ガソリンターボも買い得感はピカイチ
「×なところ」…PHEVは先代のアウトランダーから受け継いだシステムだから1世代前になる。また、バッテリーをフロア下に納めたため、荷室の横方向が狭くなった。アンダーボックスの容量も小さめである。スポーティなルックスだが、このデザインは好き嫌いが分かれそう