■2つの個性あり! 新型オデッセイ研究
5代目オデッセイには、シリーズ初の8人乗りが設定され、同じく初めてスライドドアが採用された。さすがのオデッセイも、今の市場が求めるミニバン像に近づいたというわけだ。
スライドドアについて、伊東社長は「重くなりコストもかかるが、お客様からの要望が強く、走行性能に影響ないと判断して採用に踏み切った」と語り、走り重視の姿勢をみせた。
グレード展開は、ワイド&ローのフォルムでスポーティなアブソルート、スタンダードボディで充実装備のG、ベーシックのBの3タイプ。これに、豪華装備のEX、7/8人乗り、FF/4WDが組み合わされる。
エンジンは3代目から引き続き、直4、2.4LK24A型を搭載。ただ、同じエンジンでも燃費重視のセッティングに変更、前モデルに比べ燃費は格段によくなっている。最高出力はGとBが175ps、直噴型のアブソルートは190psとなった。アブソルートは前モデルよりパワーを落としている。
7人乗りの2列目には、背もたれの角度に座面の高さが連動する機能やオットマンを装備したプレミアムクレードルシートが標準装備だ。乗員をやさしく包み込みファーストクラスの気分が味わえるという。これでは、運転するよりもクレードルシートに座りたくなる。
すでに紹介しているように、新型オデッセイは前モデルに比べ全高をアップするいっぽう、薄型ガソリンタンクやマフラー配管の工夫により、超低床ボディを実現している。背は高くなったが、重心位置を前モデルとほぼ同じというから、開発陣は頑張ったんだと思う。
さて、話題の衝突軽減ブレーキにもふれておこう。レーザーを使った簡易型のシティブレーキアクティブシステムは、サイドエアカーテンとセットで、上級グレードに標準装備。そのほかの一部のグレードにオプション設定され価格は7万円。さらに、レーダーによる衝突軽減ブレーキCMBSはEXにオプション設定となる。
ガチンコのライバルはエスティマ、プレマシーあたりだが、走りのよさはピカイチで、背の高いミニバンもうかうかしていられない存在になりそうだ。
(TEXT/編集部)
【画像ギャラリー】走りよし! 広さも充分!! フツーのミニバンっぽくなったけど「らしさ」健在!!! 5代目オデッセイ試乗プレイバック(18枚)画像ギャラリー■ホンダ 新型オデッセイ主要諸元(G FF 8人乗り)
・全長:4830mm
・全幅:1800mm
・全高:1695mm
・ホイールベース:2900mm
・車重:1720kg
・エンジン:直列4気筒DOHC
・総排気量:2356cc
・最高出力:175ps/6200rpm
・最大トルク:23.0kgm/4000rpm
・JC08モード燃費:13.8km/L
・価格:269万円
■新型オデッセイ主要諸元(アブソルート EX FF )
・全長:4830mm
・全幅:1820mm
・全高:1685mm
・ホイールベース:2900mm
・車重:1830kg
・エンジン:直列4気筒DOHC
・総排気量:2356cc
・最高出力:190ps/6400rpm
・最大トルク:24.2kgm/4000rpm
・JC08モード燃費:13.6km/L
・価格:315万4000円
■ハイブリッドは来年登場する!? 伊東社長が示唆
東京・青山のホンダ本社で開催されたオデッセイの新車発表会に出席した伊東社長は、ハイブリッドについて「研究しています」と語った。オデッセイハイブリッドの製品化を示唆したものとみて間違いないだろう。
複数のホンダ関係者がハイブリッドの存在は認めており、編集部では来年投入との情報を掴んでいるが、ネックはコスト。別のホンダ関係者は、「消費者はハイブリッドの価格と燃料代を計算してクルマを選びます。社長のいうように、オデッセイについてはハイブリッド技術と製品化した際の価格などを研究している段階です」と話した。
最後に国沢光宏氏の見解。
「アコードのシステムを搭載するのになんの支障もありません。問題は価格。一般的に考えればオデッセイハイブリッドは400万円程度になるでしょう。それじゃ誰も買わない。オデッセイがバンバン売れてハイブリッドの価格が下げられれば製品化もあるが、売れなければ日の目を見ないこともあると思います」
(写真、内容はすべて『ベストカー』本誌掲載時のものですが、必要に応じて注釈等を加えている場合があります)
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