■タイヤの空気圧を定期的にチェックすることで燃費の悪化を抑え込む
タイヤの空気圧をチェックするのは、ドライバーの務めの一つといえる作業だ。特に気温が下がる1、2月は、タイヤの空気圧も下がりやすいので、燃料給油のついでにタイヤ空気圧を点検しよう。
最近、セルフスタンドが多いので、ガソリンスタンドの店員にお願いしづらいという状況はわかるのだが……。
タイヤの空気圧は概ね1ヵ月で5~10%(10~20kPa)低下していき、空気圧が50kpa不足の場合、市街地では2.5%、郊外では4.2%、高速道路では4.8%も悪化すると確認されている。
そして少しだけ高めに設定すると燃費対策の効果が高まる。次に測る時までに抜ける分と、転がり抵抗を減らすために高めにするのだ。高すぎると乗り心地が悪くなったり、クルマを傷める原因になるから、せいぜい標準の1割増し程度にしておこう。
■クルマを倉庫代わりにしない、使わない荷物はクルマには積まない
使わない荷物を積載していることは、収納代わりに使うことはラゲッジスペースの有効活用という見方もできるが、一般的には100kgの荷物を積んでいると3%の燃費悪化につながると言われている。
これは平均値であり、信号の多い都市部の一般道ならもっと影響は大きいハズだ。
100kgも無駄な荷物を積んでいないとしていても、ゴーストップの多い走り方であれば確実に燃費に悪影響を与える。1%の悪化でも月に500km走るとして燃費が10km/Lなら年間600L、6Lの悪化は1000円の出費と同じだ。
中身は入っていないからとルーフにジェットバッグやルーフキャリアをつけっぱなしにしているのは、空気抵抗をかなり増大させている。特に高速道路を走行する場合は、手間でも外して保管したほうが燃費は向上するハズだ。
■アイドリングストップも状況に合わせて使い分ける
無駄なアイドリングを止めることは、誰でも気を付けることでできる燃料削減策だ。荷物の積み下ろしや乗員を待っているちょっとした間、ついついアイドリングしたままにしているドライバーをみかけることも多い。
夜間であれば灯火類を点けて周囲に存在をアピールするなど、発電目的からアイドリングする必要もあるが、昼間であれば無駄なアイドリングは1秒でも早く停止すべきだ。
一般的に2000ccの乗用車で10分間アイドリングすると130ccのガソリンを消費するといわれている。これだけで22円(リッター170円として)程度の出費になる。
一度に10分アイドリングしなくても、1分間のアイドリングを1日5回、それを年間100日行っていれば、それだけで1000円分は燃料を無駄に使っている。軽自動車ならこの半分だと思っていればいいだろう。
さらにエアコンを使っているとアイドリング時の燃費が3割から4割悪化すると言われているが、これは冷房や除湿が必要な時には、アイドリングさせてエンジンでコンプレッサーを駆動させているのだから、それほど無駄な行為ではないのだ(もっとも意味もなくエアコンを入れっぱなしにしてアイドリングさせているのは、無駄以外の何者でもない)。
アイドリングストップ車であれば、デフォルトで積極的にアイドリングを停止するモードになっているが、一時停止や信号が青になる直前の停止などかえって燃費を悪化させるアイドリングストップもある。
キャンセラーを装着して、デフォルトがストップしないようにして、長い信号待ちなどの際に自分で作動させるようにするのも燃料節約になる。
アイドリングストップ機構は常時利用していると、燃費は良いかもしれないが、バッテリーの劣化を進めてしまう。それもアイドリングストップ車のバッテリーは4万~5万円する高いモノだから、頻繁なアイドリングストップはトータルで考えると節約にはなっていないこともあるので注意しよう。
また冬の時期の暖機運転も現在販売されているガソリン乗用車であれば原則必要ない。エンジンをかけたらすぐに発進し、ゆっくり走りながらクルマを温めるウォームアップ走行を行いとよい。
ただし、-20°程度の極寒冷地や1ヵ月以上、クルマを動かしていなかった場合は数十秒の暖機が必要。
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